キヤノンは11日、同社コンパクトデジタルカメラ「IXY」シリーズの新機種「IXY 30S」を発表。発売は5月末を予定しており、価格はオープン。推定市場価格は4万円前後。

新モデル「IXY 30S」。ホワイト、レッド、イエローモデルは高光沢ソリッド色、シルバーモデルにはステンレスのブラスト処理を施し、ブラックモデルではマットな質感を表現している

30Sの最大の特長は、なんといってもその美しいフォルムと質感の高いボディ塗装。イタリアンスーパーカーをイメージしたという表面処理は多層コーティングが施されるなど、実際のクルマのボディのそれに倣っている。カラー展開は、ホワイト、イエロー、レッド、シルバー、ブラックの5色。ホワイトにはIXY初の4層コーティングを採用(イエロー、レッド、ブラックは3層コート)、持つ喜びを感じさせるゆるやかな流線型のボディに、鮮やかなソリッドカラーが映える。

ボディ前面は反射した光がとめどなく流れる流線型を採用したという

撮像素子に有効約1,000万画素の1/2.3型裏面照射型CMOSセンサー。そして、レンズは広角側解放値F2.0の28-105mm対応3.8倍ズームを採用。画素数を過剰に高めることなく、また、集光効率の良い裏面照射型センサーと明るいレンズを利用していることから、高感度撮影による手ブレ・被写体ブレ軽減と連写性能を強化したモデルであることがわかる。

真円の鏡筒リングを本体と同色で仕上げたほか、異素材の極細リングを用いることで高級感を演出

背面には約23万ドットの3.0型TFTカラーワイド液晶を採用

また、高感度センサーと映像エンジン「DIGIC 4」の組み合わせにより大幅なノイズ低減とダイナミックレンジの拡大を実現する「HS SYSTEM」をIXYシリーズで初めて搭載。同感度で撮影した場合、同社従来機種(IXY DIGITAL 220 IS)と比較して約60%のノイズを抑制。これは、同じノイズレベルであれば1.5段高い感度で撮影できる計算だ。これら高感度時の画質向上に伴い、「オート」モードの最高感度もISO 1600に引き上げられ、フラッシュを極力焚かない設計となっているという。なお、F2.0レンズもIXY初の装備となる。

ボディに合わせて、専用ケースのデザインにもこだわりが。推定市場価格は3,480円

連写性能は、画像サイズ10Mの高画質時でも最大約3.7コマ/秒。2.5Mとなるハイスピード連写時は、最大約8.4コマ/秒の高速撮影が可能。しかも、メモリーがいっぱいになるまで撮り続けられるので、使い勝手も良好。スポーツ、ペット、乗り物といった被写体でも、貴重なシャッターチャンスを逃さない。

さらに、動画も240fpsの高速撮影に対応(記録時の解像度は320×240のQVGA。音声は記録されず、フォーカスと露出は1枚目で固定される。記録時間は最大30秒)。30fpsで再生することにより、さまざまなシーンをスローモーションで楽しむことができる。同梱される「ZoomBrowser EX/ImageBrowser」に含まれる「Movie Edit Task」を使用すれば1/8倍速~等倍速の範囲から好みの速度で再生が可能。再生速度の編集も行える。

ボディサイズは100(W)×54.1(H)×23.6(D)mmで、重さは約175g(バッテリー、メモリーカード含む)。