リコーは7日、ユニット交換式カメラ「GXR」に対応する高倍率ズームレンズ搭載カメラユニット「RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VC」を発表した。発売は6月上旬で、価格はオープン。予想市場価格は3万円前後。

新カメラユニット「RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VC」

P10は、有効約1000万画素の1/2.3型裏面照射型CMOSセンサーを搭載。レンズからの入射光を効率よくキャッチすることで大幅な感度向上とノイズ軽減を実現し、夜景や室内など低照度下での高画質撮影を可能にしている。

ユニット交換式カメラ「GXR」に装着。装着時のボディサイズは113.9(W)×70.2×49.8(D)mm

ノイズリダクション機能は、ノイズ軽減量を「OFF」「弱」「強」「MAX」から設定可能だ。「MAX」に設定すると、分散推定式の高度なノイズ低減処理を実行。撮像素子が捉えた画像データのノイズ分析を解析し、領域に応じて最適な処理を行う。

CXシリーズなどにも搭載されているダイナミックレンジダブルショットも採用。露出が異なる2枚の静止画を高速で連続撮影し、それぞれの適正露出部分を合成することでダイナミックレンジを拡大、白飛びや黒つぶれを効果的に抑制する。明度差の大きなシーンで活躍する機能だ。

ダイナミックレンジ拡大効果は「AUTO」「微弱」~「強」まで5段階から設定可能。最大12EV相当の効果を手軽に得られる。また、拡大効果の詳細設定も備え、どの領域の輝度を優先するかを「ハイライト」「シャドー」「OFF」から選択できる。

加えて、画像処理エンジンSmooth Imaging Engine IVを採用。「画素出力補間アルゴリズム」が豊かな階調を表現すると同時に、領域ごとの光源に応じて適切なホワイトバランスを設定する「マルチパターンホワイトバランス」が正確な色調を再現。目で見たままに近い印象と美しさを描写する。

自動開閉式レンズキャップにも対応

レンズユニットは広角から望遠までをカバーする28-300mmの光学10.7倍ズーム。マクロ機能を備え、最短撮影距離は広角側で1cm、望遠側で27cm。また、撮影時にAE/AFターゲットを画面内の任意の位置に移動させることができる。さらに、カメラが自動的に5点の合焦距離を決定し、それぞれにピントを移動しながら高速で連続撮影を行うマルチターゲットAFも装備した。

連写性能は、RAWで約5コマ/秒。さらに、シャッターボタンを離す直前の連続画像を撮影する「M連写プラス」(約3秒間で15枚を連続撮影するM連写プラス<10M>と、約0.9秒間で26枚を連続撮影するM連写プラス<2M>から選択可能)、最大120コマ/秒の超高速連写を搭載。被写体の決定的瞬間を逃さず切り取る。なお、M連写プラス使用時は、画像がMPファイルとして記録される。

ほかにも、中判カメラのような1:1のアスペクト比に加え、ワイドテレビでの観賞に適した16:9をサポート。1280×720、30fpsのハイビジョン動画も撮影できる。