スペインのバルセロナで2月15-18日に開催されるMobile World Congress(MWC)において、Opera SoftwareがiPhone用「Opera Mini 5」のプレビューをパートナーおよび報道関係者に披露する。
Opera MiniはJava ME上で動作するように設計されたモバイルWebブラウザだ。ブラウザでHTMLをレンダリング処理せず、専用サーバで携帯機器向けに変換したデータを受信して表示する。そのため低速な通信環境でも安定して動作し、またデータ使用量を抑えられる。iPhone SDKで構築されたと考えられるiPhone用も「Operaの公約である高速動作、使いやすさ、Operaブラウザならではの機能を備える」という。
iPhone用Opera Miniについては2008年に米New York Timesが、OperaのApp Storeへの登録申請をAppleが拒否したと報じて大きな話題になった。これに対してOpera側はApp Storeの制限に批判的な立場を示しながらも、申請拒否には公の場で一切触れなかった。そのためiPhone用Opera Miniの開発が進められているものの、App Storeへの登録申請には至っていないのが実状と見られていた。今回のプレビュー披露は、製品提供の準備が整い、App Store申請を視野に入れた動きであると考えられる。
なおiPhone用Opera Miniはパートナーおよび報道関係者を対象とした限定的なプレビューになるが、展示ブースにおいてOperaは「Opera Mobile 10 beta3」(Symbian S60、Windows Mobile)、Android端末用「Opera Mobile beta」などを披露する。