Bluetooth規格の標準化団体Bluetooth SIG(Special Interest Group)は17日(米国時間)、低消費電力無線技術「Bluetooth low energy wireless technology」の正式採用を発表した。Bluetooth Core Specification Version 4.0の代表的な機能になる。同テクノロジはピーク時、平均、アイドル・モードのすべてで超低消費電力を実現し、ボタン電池で数年間動作する無線製品やセンサーをサポートできる。医療器具、健康器具、セキュリティ機器、玩具、リモコンなど、低コスト/超低消費電力な無線技術が必要な製品にBluetoothを広げるテクノロジになる。

Bluetooth SIGによると、Bluetooth low energyは短距離データパケット(8octetから27octet)における1Mbpsのデータ転送に対応。通信可能距離は100メートルを超え、信号の衝突を避けるアダプティブ周波数ホッピングをサポートする。

Bluetooth Core Specificationでは、デュアルとシングルの2つのモードでの実装が用意される。デュアル・モードは既存のBleutooth技術の無線や機能を共有するアーキテクチャで、Bluetooth V2.1+EDRやBluetooth V3.0+HSなどのチップにlow energyスタックを追加できる。シングル・モードでは、軽量なLink Layerが提供する超低消費電力モードでの動作を組み込めるなど、low energyを活用したコンパクトなデバイスの設計が可能になる。

Bluetooth SIGのエグゼクティブディレクターのMike Foley氏は、2010年夏にはBluetooth low energy wireless technologyを用いた最初の製品が登場する見通しを示している。