米Adobeは7月21日(現地時間)、「OSMF (Open Source Media Framework)」と「Text Layout Framework」の2つのプロジェクトをMozilla Public Licenseでオープンソースとして公開したと発表した。これは現在米カリフォルニア州サンノゼで開催されているOSCON 2009の開催に合わせたもの。なお、前日にはMicrosoftがLinux Device Driver for Virtualization向けのソースコード約2万行をGPLv2で公開したと発表している。
これらプロジェクトの内容はAdobe Open Sourceのページで確認できる。両プロジェクトはいずれもFlashプラットフォームに属するコア技術。OSMFはFlash上でメディアプレイヤーを実現するフレームワークで、これをベースに独自の機能拡張を行うことも可能。一方のText Layout Frameworkはテキスト描画に関する仕組みを提供するフレームワークで、単純な文字出力だけでなく、変形やアニメーション効果など、最新のFlash Playerで実現されている画像出力を自在に再現できる。
Adobeは以前にもFlex SDKをオープンソースで公開しており、今回のプロジェクト群はそれに続くものとなる。利用が広まるにつれ、一部でクローズドな開発スタイルに懸念が出され始めているAdobe Flashだが、このような形でオープン化を推し進めていくことでこうした声を払拭するとともに、ライバルとなるMicrosoftのSilverlightに対する牽制を行っていく。