カシオ計算機は6日、電子ピアノ「Privia(プリヴィア)」シリーズの新製品「PX-730」「PX-330」「PX-130」を発表した。PX-730は7月17日発売予定で、価格は9万2,400円。PX-330は8月下旬発売予定で、価格は9万2,400円。PX-130は7月24日発売予定で、価格は6万6,150円。

新音源と3センサースケーリングハンマーアクション鍵盤の採用により、アコースティックピアノに近いサウンドと弾き心地を実現する、新Priviaシリーズ。「PX-730」は、スタンダードなペダルスタンド一体モデル

新モデルの大きな特徴となっているのが「リニアモーフィングAIF音源」の採用。同社の電子ピアノでは、アコースティックピアノの音をサンプリングし、それを音源データとして使用している。従来機では、鍵盤を弱打したとき、中打したとき、強打したときの3種類の音源データが用意されており、フィルター処理をかけることで弱打から強打までの音色の変化を表現していた。ところが、3種類の音源データにフィルターをかけるという方式だと、ベースの音源データが切り替わる際に、スムーズさが損なわれることがあった。

新製品に採用されているリニアモーフィングAIF音源は、音源データにフィルターをかけるのではなく、サンプリングした音源データをもとに1音ずつDSPによる演算処理で生成するというもの。より滑らかな強弱の変化を実現している。さらに、これによりダイナミックレンジも拡大し、グランドピアノなみの音の強弱の幅を実現している。

また、「3センサースケーリングハンマーアクション鍵盤」も採用されている。88鍵の鍵盤は、バネが使用されておらず、ハンマーの自重のみを使う構造。さらに、ストロークを検知するセンサーを、従来の2接点から3接点に変更。鍵盤を戻しきらない状態で連打しても検知が可能となり、音色、ダイナミックレンジだけでなく、弾き心地もアコースティックピアノに近いものとなった。

ステージやスタジオ用に多機能を搭載した「PX-330」

ボディカラーに、パールホワイト調とブラックメタリック調を用意したシンプルなモデル「PX-130」

PX-730はスタンドとペダル一体型タイプ。16種類の楽器の音色を搭載する。PX-330はステージピアノとしてのニーズを意識した多機能タイプで、250種類の音色や充実した録音機能を装備する。PX-130はインテリアにも合わせやすいボディカラーを採用したシンプルなコンパクトモデル。