2023年12月、秋葉原の老舗PC専門店「パソコンSHOPアーク」から、11万円以下ながらフルHD解像度で高画質&高fpsでのゲームプレイが可能なスペックを持つオリジナルBTOパソコン「arkhive Gaming Custom GC-A5R66M AG-AR6B55MRN6-ZT3」が発売された。

そこで今回は、本製品の発売に関わったアーク早田氏、AMD佐藤氏、ASRock原口氏による座談会を開催。よりよいゲーム体験を実現するためにメーカー同士で行われたギリギリの調整、FPSなどで“勝てるPC”への熱い想いなど、見どころ満載の内容となった。

  • ASRock エクストリームプロダクトマーケティングAPAC営業本部 原口有司氏(左)、アーク PC開発事業部BTOプロダクトマネージャー 早田秀成氏(中央)、日本AMD ジャパンマーケティング本部マーケティングスペシャリスト 佐藤美明氏(右)

低価格でもフルHDでの高fpsを実現する絶妙なスペックの「arkhive Gaming Custom GC-A5R66M AG-AR6B55MRN6-ZT3」が誕生できたワケ

――「arkhive Gaming Custom GC-A5R66M AG-AR6B55MRN6-ZT3」は日本AMDからアークへの持ち込み企画と伺いました。

アーク早田: はい。AMDさんから協業したいという話がありまして、「ビデオカードはRadeon RX 6600です」と。一世代前の製品ですが、ドライバーの熟成だったり、描画負荷を減らすFSRにも対応していて、eスポーツ系のタイトルをフルHDでプレイするなら、同じ価格帯のビデオカードよりも高いフレームレートを出せるポテンシャルを持っているという話だったので、ぜひやってみようと。アークと言うと、ハイエンドというイメージを皆さん持っていると思うのですが、価格を抑えた普及帯でどこまでやれるのか挑戦してみよう、というところからスタートした企画になります。CPUもAMDのRyzen 5シリーズからというのも決まっていましたね。

AMD佐藤: 今回のPCに採用されているRyzen 5 5600とRadeon RX 6600は、それぞれ一世代前の製品ではありますが、最新ではないからこそコストパフォーマンスがよく、ドライバーも安定しているので、いいものが作れるという自信はあったんですね。ただ、これはメーカー製PCではあまり見られない組み合わせ。そこで挙がったのがアークさんですね。アークさんだったら小回りがきいて、細かい要望に応えてくれるというのがありました。Ryzenの採用実績もあったので、こちらから提案させていただきました。

アーク早田: CPUはより低価格のRyzen 5 5500という選択肢もあったのですが、それではGen 3(PCI Express 3.0)までの対応になってしまう。将来的にもっと性能が欲しいというときに、例えばビデオカードをRadeon RX 7000シリーズとかに載せ替えたりするとGen 3だと性能が活かしきれない。拡張性の面でGen 4(PCI Express 4.0)対応のRyzen 5 5600で行きたいと。そこはアークらしさを出させてほしいとこだわったところですね。

――マザーボードもGen 4対応にこだわっての「ASRock B550M Pro4」なのでしょうか。

ASRock原口: そうですね。それに、Ryzen 7とか上位のCPUに交換しても問題ない基板のパフォーマンスを持っているというのもあります。あと、BTO(※1)に対応しているので、もうちょっと上位のものに変えたいとか、そういった選択肢に対応できる拡張性も確保しているというのも理由ですね。

※1「Build To Order」の略称。受注生産を意味。パソコンを用途に合わせてカスタマイズして注文できる。

――OSにWindows 10を採用しているのはなぜでしょうか。

アーク早田: 互換性の高さですね。それに、Windows 10であればWindows 11に無償でアップデートできるので。ユーザーの判断でどちらも選べる余地を作っています。

――このスペックで10万円台を実現するのに苦労した部分はどこでしょうか。

ASRock原口: みんなで無茶したってのはありますね。

アーク早田: 組み立て工賃とか、送料とか含めて、これじゃ赤字じゃないの? 大丈夫なの? と言われたこともあります。

ASRock原口: マザーボードもビデオカードもASRockなので、まあ、セット的なところでちょっと何とかみたいな。

アーク早田: もうちょっと、もう一声。みたいなことを、ちょっとずつ、ちょっとずつ。

ASRock原口: この数が売れてくれるんだったら、どうにかできるかもしれない……みたいな、100円単位の微調整を重ねましたね。それに国内で生産しているので、レスポンスの良さや、アークさんの少数精鋭の人たちが即断即決で決めてもらえたというのもあります。

アーク早田: それで2023年の12月に発売となったのですが、予想よりもご注文いただいています。アークとしてはこのスペック帯の実績が少なかったため不安があったのですが、原口さんたちは「これは絶対売れるでしょ!」と。ありがたいことに、その通りになりました。

AMD佐藤: 我々は自信ありましたね!

ASRock原口: 新しい技術がいろいろ入ったRadeonってPCゲームだと選ばれづらいところもあったりするんですけど、「BTOのPCとして安定して動いています、テスト済みです」って売っているのもポイントなのかなと。

AMD佐藤: そうなんですよ。実際にRadeonはRX6000番台からラスタライズ、いわゆる通常処理だったらGeForceを超えるパフォーマンスを出せています。それが今、徐々にお客さんに伝わってきていて、Radeonでもいいかもしれないという土壌ができあがっているのは感じていたんですよ。最後の踏み込みのところで、アークさんがちゃんと作っているというのが、今回の成功に繋がっていると思いますね。

――カスタマイズしての注文に対応していますが、オススメはあるでしょうか?

アーク早田: AMDさんには申し訳ないのですが、CPUクーラーは変えてもいいかなと思いますね。人気のDEEPCOOLの製品を始め、Noctuaなど高性能なクーラーを選べます。また、SSDも標準で1TBという容量は譲れないところだったのですが、その分、速度のほうが控えめの製品にすることで価格を抑えていますので、速度にも妥協したくない方は、より高速なものにカスタマイズするのがよいと思います。

ASRock原口: ただ、高速なSSDになれば、シーケンシャル(連続した読み書き)は速くなりますが、ゲームのパフォーマンスはあまり変わることはないです。標準の構成で、フルHD解像度でゲームする上でがんばるところは正直ないですね。Radeon RX 6600なら、Anti-Lagなど最新機能に一通り対応しているので、ゲームプレイでラグを感じることもないですし。

AMD佐藤: ハードメーカーとしてはトップエンドの製品を買ってもらえるのが一番うれしいですが、それが本当に必要かと言われると、デスクトップPCのモニターはまだまだフルHDが圧倒的に多いんです。あとは、日本のPCゲームで人気なのはFPSがとても多い。そのニーズとスペックを考えた場合、この組み合わせが非常にコストパフォーマンスいいんですよね。

ASRock原口: PCを10万円台に抑えて、アークさんで色々取り扱っているキーボードとかマウスとかモニターなんかをワンランク上にしたほうが、eスポーツ系のタイトルは多分勝率は上がると思いますね。満足度も高くなると思いますし。

アーク早田: カスタムで言うと、ゲーミングPC定番のメモリやフロントファンをRGB LED内蔵のタイプに変えたいという要望にも応えられるようにしています。

ASRock原口: 故障とか心配な人には長期保証のオプションもいいですよね。

アーク早田: アークの延長保証は本体価格に10%の追加で通常1年の保証が3年間になります。価格の高いモデルだと、なかなか延長保証には入りづらかったりしますが、10万円台のPCだと入りやすいですね。長く安心して使えるので学生さんやお子さまのPCとしてもおすすめです。

ASRock原口: もちろんゲーム以外の使い方もできますからね。社会人になると仕事でキーボードを使うので、早いうちから慣れた方がいいかなって思います。

――最後にゲーミングPCに興味のある読者へ向けて、メッセージをお願い致します。

AMD佐藤: ゲームだけではなく、普段用、仕事用、勉強用はもちろん、VTuberや配信をやりたいと考えている人にもすごくいいスペックだと思います。それをアークさんと組むことで10万円台で実現できました。

アーク早田: PCは全てアークがある秋葉原で社内製造しています。組み立てのベテランメンバーがしっかりと組んでいるので、そこも安心して使える点になります。

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コスパだけでなく、設置しやすいケースでシンプルな見た目も◎

  • arkhive Gaming Custom GC-A5R66M AG-AR6B55MRN6-ZT3

ここからは実際に「arkhive Gaming Custom GC-A5R66M AG-AR6B55MRN6-ZT3」を見てみよう。PCケースにはZALMAN T3 PLUSが採用されている。ブラックを基調としたシンプルでスマートなデザインだ。ミニタワー型で奥行きが355mmと短めで設置しやすいのがポイント。ケース単体で約3.6kgと軽く、パーツを組み込んだ状態でも軽く持ち上げられる。

左側面は全面強化ガラスとなっており、中身が見えるのもポイント。見栄えにこだわるなら、注文時にLED搭載のメモリやファンにカスタマイズするのもよいだろう。さらに、前面と背面の両方に12cm角ファンが搭載しており、前面のスリットから吸気、背面へと排気する効率のよいエアフローが確保されている。内部のケーブルも美しくまとめられており、さすが組み立てのプロと思わせる仕上がりだ。

  • 側面から内部を見たところ。中のケーブルはキレイにまとめられており、スッキリしている。

  • 背面。無線LANはないが、Type-Cポートなど必要なインタフェースはそろっている。

  • 正面の上部にはUSB 2.0×2、USB 3.0、ヘッドホン出力、マイク入力を搭載。

  • 正面と背面には12cm角ファンを標準搭載。

  • CPUクーラーはCPU付属のいわゆるリテールクーラーだ。

  • ビデオカードはASRcokの「Radeon RX 6600 Challenger D 8GB」を採用。

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フルHDならFPSで高fps、重量級ゲームも快適にプレイ可能

続いて、性能をチェックしていこう。CPUはRyzen 5 5600だ。6コア12スレッドで最大4.4GHz動作とゲームプレイには十分な性能と言える。ビデオカードはGPUにRadeon RX 6600を搭載するASRcokの「Radeon RX 6600 Challenger D 8GB」。ブーストクロック最大2491MHzの定格モデルだ。ビデオメモリはGDDR6の8GB。デュアルファンで高い冷却力を持ちながら、低負荷時はファンが停止する準ファンレス仕様で静音性にも優れている。

  • CPU-Zでの表示。6コア12スレッドなのが分かる。

  • GPU-Zでの表示。ブーストクロックは2491MHzと定格動作だ。

ゲーミングPCではあるが、まずはPCの基本性能を見るPCMark 10を実行しておこう。PCMark 10は、Web会議/Webブラウザ/アプリ起動の「Essentials」で4,100以上、表計算/文書作成の「Productivity」で4,500以上、写真や映像編集「Digital Content Creation」で3,450以上が快適度の目安となるが、すべて2倍以上のスコアを記録。普段使いのPCとしても十分快適な性能を持っているのが分かる。

  • PCMark 10の結果。

ストレージにはGen 3(PCI Express 3.0 x4)接続となるCrucial P3の1TBモデルが採用されている。現在のSSDとして高速なモデルではないが、ストレージの速度を計測する「CrystalDiskMark」でシーケンシャルリード、ライトとも3,000MB/sを超えており、ゲームのロード時間を含め、一般的な用途ならそれほど不満を感じることはないだろう。

  • CrystalDiskMark 8.0.4の結果。

ここからは、実際のゲームにおける性能をチェックする。今回は1月24日に正式対応となった、フレーム生成によってフレームレートを向上させる「AFMF」(AMD Fluid Motion Frames)を使った場合の結果も盛り込む。タイトルとテスト条件は以下の通りだ。

●レインボーシックス シージ(ゲーム内のベンチマーク機能)
●Apex Legends(トレーニングモードの一定コースを移動)
●Forza Horizon 5(ゲーム内のベンチマーク機能)

それぞれを実行したときのフレームレートをAMD Software: Adrenalin Editionのトラッキング機能で測定。フレーム生成技術の「AFMF」は、AMD Software: Adrenalin Editionのグラフィックス設定で有効化できる。

  • レインボーシックス シージ(ゲーム内のベンチマーク機能)© 2024 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Tom Clancy’s, Rainbow Six, the Soldier Icon, Ubisoft, and the Ubisoft logo are registered or unregistered trademarks of Ubisoft Entertainment in the US and/or other countries.

レインボーシックス シージは軽めのゲームだけに最高画質でも平均303fpsと高いフレームレートを記録した。プレイで不満を感じることはないだろう。ただ、このゲームに関してはAPIにVulkanを選択しているせいか、AFMFの効果は発揮されなかった。

  • Apex Legends(トレーニングモードの一定コースを移動)

Apex Legendsは多少描画負荷が高くなるが、それでも最高画質設定で平均181.2fpsと十分高いフレームレート。AFMFを有効にすると平均267.9fpsまで向上が確認できた。

  • Forza Horizon 5(ゲーム内のベンチマーク機能)

次は描画負荷が高めのForza Horizon 5。このゲームはアップスケーラーのFSR 2.2に対応していることあって、画質を最上位のエクストリームにしても平均62fpsと十分快適にプレイできるフレームレートを出せる。AFMFを使えば、平均108.5fpsまでアップ可能だ。

「arkhive Gaming Custom GC-A5R66M AG-AR6B55MRN6-ZT3」は、フルHD解像度においてFPS系のゲームなら高フレームレートを出すことができ、ガチの勝利を目指すことができ、グラフィック重視のゲームでもアップスケーラーなどを活用することで十分快適にプレイが可能だ。フルHDゲーミングなら十分な性能を持ちながら、10万円台を実現した本機はPCゲーム入門機として最適と言ってよいだろう。

「arkhive Gaming Custom GC-A5R66M AG-AR6B55MRN6-ZT3」の主なスペック
OS Windows 10 Home 64bit [DSP版]
CPU AMD Ryzen 5 5600 100-100000927BOX
マザーボード ASRock B550M Pro4 Micro-ATX
メモリ 16GB (8GBx2) - Crucial DDR4-3200 1.2Volt
グラフィックスカード Radeon RX 6600 - 8GB GDDR6 - ASRock Challenger
ケース ZALMAN T3 PLUS
電源 650W - 80PLUS BRONZE認証 - 玄人志向 KRPW-BK650W/85+ ATX
販売価格 108,000円(税込)

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アーク 公式HP

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