第12世代Core採用でCPUパフォーマンスの大幅な向上を実現

「PCMark 10」は、ホーム(Essentials)、ビジネス(Productivity)、デジタルコンテンツ制作(Digital Content Creation)、そしてゲーム(Game)と、4つのシナリオに沿って操作を行い、要した時間からパフォーマンスを数値化するベンチマークだ。

Essentialsは11000点を超える高いスコア。高性能CPUと十分なメモリ、そして高速のM.2 SSDが効いている。一方で、標準構成ではグラフィックスカードを搭載していないため、そのほかのシナリオはCPU性能で引っ張るが、GPUアクセラレーションはiGPUの範囲にとどまる。

7000点台のProductivityはまずまずとして、Digital Content Creationの7000点台は映像編集ならソースがフルHD以下、カット編集や簡単なエフェクトを加えるあたりが妥当で、4Kや高度なエフェクトなど、それ以上が必要な業務なら、レスポンスなどを考慮するとグラフィックスカードの搭載が望ましい。

続いて、マルチスレッド、シングルスレッドでのCPU性能を3Dレンダリングで計測する「CINEBENCH R23」。「PCMark 10」のEssentialsでもスコアの底上げに貢献しているCPU性能を、単体の数値として確認してみた。マルチスレッド性能(Multi Core)のスコアは17327pts。CPUの説明をした際、第12世代Coreでも低発熱と説明したとおり、動作クロックに関してはやや抑え気味だ。しかし最大20スレッドに対応しているだけあって、スコア自体は前世代のCore i7最上位モデルはもちろん、前世代のCore i9最上位モデルをも上回る。

一方、テキスト編集など単純なアプリケーション、あるいはマルチスレッド対応アプリケーションでも、瞬間的に負荷が高まるときのレスポンスに関わるシングルスレッド性能(Single Core)は1894pts。これも十分に高い数値で、前世代のCore i7最上位モデルより200~300点ほど高い。

低発熱のCPUを選択しているため、上位モデルと比べるとクロックなどは抑えられているが、第12世代Coreは1クロックあたりの性能(IPC)を引き上げ、一方でスレッド数を拡大しており、マルチスレッド・シングルスレッド共にパフォーマンスを高めている。

PCを買い替えても、そこまで劇的な性能向上は得られないと考えている方もいるかもしれないが、Intel CPUの第11世代から第12世代への進化は、ここ数年では珍しいほどの飛躍がある。ハイパフォーマンスを求める方にとっては、買い替えのタイミングといって間違いないだろう。

最後に、ストレージ(NVMe SSD)の転送速度を「CrystalDiskMark」で計測した。(シーケンシャル)データの読み込みは3GB/s、同書き込みは1.6~1.7GB/sと、標準構成で価格を抑えつつも、決してエントリークラスではない十分な速度を示している。採用しているのは最高速クラスではないPCI Express 3.0 x4接続のものだが、例えば、よりコストを抑えたモデルではPCI Express 3.0 x2接続のものや、PCI Express 3.0 x4接続でも速度を半分程度に抑えたものを採用する製品も多い。

それらの現在のストレージとしてはやや遅いクラスの製品でも、SSDであれば普段使いに十分なレスポンスは得られる。一方、より高速のSSDを採用する本製品は、レスポンスがより速く、大容量ファイルを取り扱う際などは、特に快適だ。

ニッチな業務用インタフェースも搭載可能。豊富な拡張性が魅力の1台

「SOLUTION-T069-127-UHX」はIntel第12世代Core搭載PCだ。ベンチマーク、特に「CINEBENCH R23」では、前世代CPUから大きくパフォーマンスを伸ばしている。筆者は長くPC誌に携わっているが、CPUパフォーマンスが1世代でここまで大きく向上したことは、数えるほどしかない。高いCPUパフォーマンスを求める業務なら、費用対効果の点でも第12世代Coreへの乗り換えは、いい選択といえるだろう。

一方、CPU以外にもPC性能を左右するスペックがある。十分なメモリ、ストレージ、そして1つ先を行くUSBやLANについても紹介した。グラフィックスカードはカスタマイズにも用意されていないので、購入後、必要に応じて追加搭載するスタイルだ。

そのほか、シリアルのようなインタフェースカードが必要な業務でも、それを搭載できるだけの拡張性がある。やはり「SOLUTION-T069-127-UHX」はベースモデルであり、ユーザーのニーズに合わせた拡張性の高さこそが最大の魅力なのだ。

レビュー製品はコチラ

※ここで紹介した各パーツは、今回試用した機種のものです。出荷時にメーカー、型番などが変わる可能性もあります。ご了承ください。

標準スペック

メーカー ユニットコム
型番 SOLUTION-T069-127-UHX
CPU Intel Core i7-12700
メモリ 16GB DDR4-3200 DIMM (PC4-25600)
M.2 SSD 500GB(NVMe)
HDD
チップセット Intel Z690
光学ドライブ
グラフィックス Intel UHD Graphics 770
OS Windows 11 Home 64ビット[DSP版]
LAN 2.5GBASE-T有線LAN
インタフェース USB 3.2 Type-C×1、USB 3.0×6、USB 2.0×2
サイズ 約W190×D485×H424mm(※最大突起物除く)
ディスプレイ
価格 128,980円(税込)~

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