5万円台でこの性能、ハイコストパフォーマンスのRichland搭載モデル
「最新のコンテンツを楽しむにはそろそろスペックが厳しくなってきたので、最新のPCに買い替えたい。でも、できるだけ出費は少なく抑えたい」。こんなわがままなニーズにも十分応えられるのが、eX.computerの「AeroStream RM5A-A51/E」だ。販売価格は54,980円と、思わず手が伸びる魅力的なプライスに設定されている。
最大の特徴は、"Richland"の開発コードネームで呼ばれてきたAMDの最新プロセッサー「A8-6500 APU」を採用したことだ。APUとは、CPUの機能とビデオカードの機能を1つのチップに統合したプロセッサーの、AMDによる呼び名で、ビデオカードで長年定評があるAMD Radeonブランドのグラフィックス機能が搭載されている。
AeroStream RM5A-A51/Eに搭載されたA8-6500は、動作周波数3.5GHz、Turbo CORE機能利用時最大4.1GHzで駆動されるクアッドコアプロセッサーで、グラフィックス機能として「Radeon HD 8570D」を搭載。従来の"Trinity"(コードネーム)世代の製品に比べると、消費電力のアップを避けながら、CPU、グラフィックスコアの両方が高速化されており、効率の良いプロセッサーとなっている。
実機のケースを開けて中を見てみると、確かにビデオカードは装着されていないが、APUのグラフィックス機能は確かに動作している。例えば、GPU支援機能を用いて実行されるWebブラウザベンチマークテストの「FishIE Tank」をInternet Explorerで開いてみると、GPUレンダリング機能がオフのときはfish250匹の場合46~48fps、500匹の場合36~42fps、1000匹のとき24~28fps程度のパフォーマンスなのに対し、GPUレンダリングをオンにすることでそれぞれ53~58fps、47~51fps、30~32fpsへと、2割程度の性能向上が見られる。
FishIE Tank | ||
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GPUレンダリング機能:オン | GPUレンダリング機能:オフ | |
fish250匹 | 53~58fps | 46~48fps |
fish500匹 | 47~51fps | 36~42fps |
fish1000匹 | 30~32fps | 24~28fps |
プロセッサー内蔵グラフィックスでゲームを楽しめるのかと思うユーザーもいるかもしれないが、特に負荷の高いゲームでなければ、設定を選べば十分実用的なパフォーマンスが得られる。今回は、今年1月に登場した「シムシティ」の新作を入門ガイドモードで試してみたが、デフォルト設定であれば35~40fps程度の描画速度が得られることが確認できた。カジュアルな遊び方であれば実用の範囲といえそうだ。
また、「Adobe Premiere Pro CC」で10分間のHD動画(1440×1080/60i、H.264、約15Mbps)をiPad用のH.264/720p形式に変換したところ、かかった時間は14分46秒だった。フィルタ等を多用するには厳しいかもしれないが、カット編集を主体とした作業なら動画の加工にも使えそうだ。
先のG-GEARなどに比べると一回り小さいミニタワーケースを採用しているが、内部には意外に広いスペースが確保されており、将来的に、より本格的にゲームを楽しみたくなった場合にも、ビデオカードなどを容易に搭載可能。メモリやHDDの容量アップ、SSDやビデオカードの追加など、多彩なBTOオプションが用意されているので、最小の投資で必要なスペックを手に入れることができる。
これらのPC以外にも、eX.computerには多数の注目製品が用意されており、プロのCGクリエイションツールに最適化されたQuadro搭載モデルや、超高解像度ディスプレイをセットにした4Kモデルといった、ユニークなPCも存在する。それらにも最新のプロセッサーが採用されているので、次のページで紹介しよう。