デジタルへの投資が大幅に増加することが予想されるなか、積極的な投資がこれからという企業はどこから始めたらいいのか。Genpact Japanは11月29日、企業経営層や業務部門責任者を対象に、「Genpact Digital Transformation Forum」を開催した。

本稿では、Genpact シニアバイスプレジデント チーフデジタルオフィサー サンジェイ・スリバスタバ氏の講演「インテリジェントオペレーションからAIへ、先進事例が示す破壊的インパクト」の内容から、日本企業がデジタル変革に成功するために何をすべきかを紐解いてみたい。

Genpactが考えるデジタル変革「3つのポイント」

GenpactはGEのシェアードサービス会社が独立して生まれた企業であり、BPO(Business Process Outsourcing)のリーダーとして知られる。スリバスタバ氏によれば、BPOプロバイダーが第1段階だとすると、インテリジェントオペレーションを提供するプロバイダーに進化したのが第2段階であり、現在はデジタル変革を事業として展開する第3段階といったところだ。さらに今後は、AIの分野でリーディングカンパニーになるビジョンを掲げているという。

Genpactの沿革

同社が考えるデジタル変革とは、Genpact独自の「Lean Digitalアプローチ」を基盤に、「インテリジェントオペレーション」と「デジタルソリューション」の両輪で、大企業のビジネスプロセス変革を推進していくことである。Genpactにおける「インテリジェントオペレーション」とは、デジタルテクノロジーとアナリティクスを活用したオペレーションのことであり、「デジタルソリューション」とはイノベーションを起こすためのテクノロジーと専門知識を融合したソリューションのことを指す。

Genpact シニアバイスプレジデント チーフデジタルオフィサー サンジェイ・スリバスタバ氏

スリバスタバ氏は、デジタル変革で重要なのは「アプローチ」「プロセス」「インパクト」の3つの点で体系化して考えることだという。デジタル変革に取り組む企業には、成功に向けての信念が必要であり、変革の「前」と「後」のビジネスプロセスの理解が重要になる。さらに、ビジネスにもたらす成果を考慮に入れる必要があるというわけだ。