ZMPは7月11~13日、都内で自社主催イベント「ZMP Forum 2017」を開催。13日には記者発表会を開催し、歩道を自動走行する宅配ロボット「CarriRo Delivery」を発表した。宅配寿司「銀のさら」を展開するライドオン・エクスプレスと提携し、同ロボットを使った宅配寿司の実証実験を開始する。

宅配ロボット「CarriRo Delivery」。縦133.3センチ、横75センチ、高さ109センチ、90キロのかわいいフォルム

発表会には、ZMPの代表取締役社長 谷口恒氏、ライドオン・エクスプレスの代表取締役社長 兼CEO 江見朗氏、同取締役 副社長 兼 CFOでエースタート代表取締役 CEOの渡邊一正氏が参加。ロボット開発の背景と狙い、今後の取り組みを披露した。

宅配ロボット構想

ZMPでは、2014年に物流支援ロボットCarriRoの開発に着手し、昨年から出荷を開始している。今回、新たに開発したCarriRo Deliveryは、宅配ボックスを搭載し、レーザセンサとカメラで周囲環境を360度認識しながら、最大時速6kmで自動走行するロボットのプロトタイプ。8月以降、実証実験パートナー企業と技術面、サービス面の検証を実施する予定で、その第1弾としてライドオン・エクスプレスと提携した。

ZMPの谷口氏はまず、宅配ロボットのコンセプトについて、2013年に自らが東京藝術大学の博士課程に通うなかで研究テーマに掲げた「宅配ロボット構想」があると説明した。

説明するZMPの代表取締役社長 谷口恒氏

「スマホで注文すると商品をロボットが届けるというコンセプトです。商品の受け取りや決済はスマホで行う。配送トラックに何台も乗り合いして、高層マンションの入り口で降ろすと、自分でエレベータに乗って玄関まで行って荷物を届ける。届け終わったら自分で戻ってきてトラックの荷台に乗り込む。高齢者に日用品を届けたり、路上でアイスクリームやハンバーガーを販売したり。ライトを搭載しているので夜間の見回りもできます」(谷口氏)

トラックに乗り合いして、配達先まで移動

自分でエレベーターに乗って、配達先の部屋へ

商品の受け取りや決済はスマホでおこなう