Android VS iPhoneからGoogle VS Amazonの時代へ - 入口となる「Googleアシスタント」日本語版が公開

[2017/05/29 19:13]徳原大 ブックマーク ブックマーク

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Android向け「Google アシスタント」の日本語版が5月29日、配信開始となる。これはどういうサービスなのだろうか?

Google Nowの進化版

これまでGoogleは、Android向けに「Google Now」と呼ばれる機能を提供してきた。サービス名称だけでは、いまいちピンとこないかもしれないが「GoogleのCMで『OK Google』と言ってるやつ」と言えばわかりやすいかもしれない。Googleの検索機能やマップ、YouTubeはもちろん、タイマー、リマインダー、カレンダーの設定など、ありとあらゆるAndroidスマートフォンの入口になる機能として提供されてきた。

これを「対話型エージェント」としてアップデートしたものが「Google アシスタント」だ。これまでは検索窓に「リマインダー 設定」「ここから六本木ヒルズまで」のような短文を入力するだけで終わっていたものが、LINEのような対話形式のUIで、会話するように各種機能を利用できるようになる。例えば、「私の名前はひろしです」とアシスタントに言うと「ひろしさん」と呼んでくれるようになったり、いわばiPhoneにおけるSiri、執事のように振る舞ってくれるようになるわけだ。

呼び名を学習してくれる

Googleカレンダーと連携して、予定の確認も可能に

Googleフォトとの連携では、あいまいな表現で過去に撮影した写真を呼び出してくれる

AIファーストの入口となる「Google アシスタント」

グーグル 製品開発本部長 徳生 裕人氏

グーグルで製品開発本部長を務める徳生 裕人氏はGoogle アシスタントについて「機械学習の力を活用していく大きな取り組みの一つ」と話す。2週間前、米カルフォルニアで行われた同社の開発者向けイベント「Google I/O」でGoogleのCEO サンダー・ピチャイ氏は「モバイルファーストからAIファースト(の時代)へ」と高らかに宣言した。

かつて一家に一台、98年に3億台あったPCが、スマホ時代の現在、30億台のスマートフォンへと置き換わり、誰もが手軽に多様な情報にアクセスできるようになった今「モバイルファースト」よりその先に目を向けることが大切として「AIファースト」を打ち出したわけだ。

そもそもAIファーストの根底にある技術が機械学習であり、この数年でさまざまな技術革新、製品・サービスへの応用が行われてきた。Googleだけでも、検索品質の改善や音声認識、画像認識、翻訳機能など、さまざまな製品でこの技術が使われてきた。

またGoogleは、Android OSや、オープンなWebへのアプローチと同様にAIについてもオープン性を重視しており、ディープラーニングのライブラリ「TensorFlow」をオープンソースとして公開した。TensorFlowはモバイルデバイスでも動くように設計されており、これを活用すればクラウドだけでなく、オフライン環境や外部にデータを預けない企業内でも機械学習の恩恵を受けられるようになる。

サードパーティとの連携も

Google アシスタントに立ち戻ってみると、徳生氏は「まだ完璧、完成されたものではない。今日の公開は第一歩に過ぎない」と語る。これはまさに、機械学習の力によって多くのユーザーが利用した検索の結果、それに対する回答、行動、履歴を総合的に学習して進化するプラットフォームであることを物語っている。

まだ未完成の一例では、現時点でアシスタントと連携している機能・サービスはGoogleマップやGoogleフォトに限られる。マップとの連携では「ここから六本木ヒルズまで」、Googleフォトでは「3年前に箱根で撮った写真」といったキーワードで、簡単にこれらのワードに対する答えを返してくれる。

一方で「ここにタクシーを呼んで」「◯◯というレストランの評価は?」などの質問、依頼に対して、執事のアシスタントは解を持ち合わせていない。この問題を解決する手立てが「Actions on Google」だ。アシスタントと機能連携できるAPIをGoogleが公開しており、ユーザーが質問すればAndroidアプリへの送客が可能になる。

例えば前述の「ここにタクシーを呼んで」という例では、Uberのようなタクシー配車アプリを起動できるし、そればかりか作り込みとして「ここから六本木ヒルズまでタクシーを呼んで」といった言葉に対して、配車アプリが「これで配車要求しますか?」と確認を求めるだけで使えるようになる可能性がある。日本語版は「できるだけ早く提供したいが、スケジュールはまだ言えない状況」(徳生氏)としているが、Googleにとって日本市場は重要拠点の一つであり、Googleアシスタントの提供が諸外国の中でもトップ層に位置することからも、そう遠くない未来に日本語版の提供もあるとみられる。

Actions on Google

クラウド3社に共通する「アシスタント」への注力

冒頭に「iPhoneにおけるSiri」とGoogle アシスタントを紹介したが、どちらかと言えば日本では提供未定のホームアシスタント「Amazon Echo」と、その音声認識システム「Amazon Alexa」に類するものだ。Googleも今夏以降にEcho対抗の「Googleホーム」の日本展開を発表しており、Amazon Alexaより先行してGoogleアシスタントの提供も開始した。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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