黒字化を達成したDropboxは次に何を目指すのか? - 新経済サミット 2017

[2017/04/21 11:30]齋藤公二 ブックマーク ブックマーク

ソリューション

新経済連盟は4月6日、7日の2日間にわたり、年次カンファレンス「新経済サミット 2017」を東京都内にて開催した。初日の基調講演には、Dropbox共同設立者 兼 CEOのドリュー・ヒューストン氏が登壇。ウォール・ストリート・ジャーナル日本版編集長の西山誠慈氏をモデレーターに、Dropboxのこれまでの歩みや注力分野、起業家として大切にしている点などを語った。

「仕事のための仕事」を減らしたい

実はヒューストン氏は、2年前の「新経済サミット2015」に登壇しており、今回が2度目の講演となる。今年は、Dropboxが2008年9月に創業してから10周年の節目ということもあり、講演は「この10年の変化をどう見ているか」という質問からスタートした。

ヒューストン氏がまず指摘したのは、企業として注力する分野の変化だ。

「(Dropboxは)クラウド上のファイル共有サービスとして始まりましたが、10年経って、ほとんどのファイルがクラウドに移行しました。世界中にユーザーが5億人いて、有料の企業ユーザーは20万社に達します。売り上げは10億ドルとなり、黒字化も果たしました。企業として成功するなか、私たちの当初のミッションも達成することができたのです」(ヒューストン氏)

Dropbox共同設立者 兼 CEOのドリュー・ヒューストン氏

そこで新たに取り組みはじめたのが、チームコラボレーションへの貢献だという。ヒューストン氏はこの10年、ずっと感じてきたことがある。それは、「仕事のための仕事が多い」ということだ。

「メールを作成するためにメールを検索したり、会議をうまく進めるために会議の管理をしたり。こうした管理作業は、業務全体の60%を占めるとも言われています。本当に仕事をしているのは40%、つまり1週間のうちの月曜と火曜くらいなのです。この60%を減らすことができれば、もっと本来の仕事に時間を使うことができます。そこで、我々が力をいれているのがチームコラボレーションです」(ヒューストン氏)

その具体的なサービスとして、Dropboxでは今年2月にオンラインドキュメントサービス「Dropbox Paper」を正式リリースしている。ヒューストン氏によると、Dropbox Paperは、「Google Docsのようなリアルタイムコラボレーションの便利さと、Wikiのような閲覧性の高さ、情報公開のしやすさをいいとこ取りした」サービスだ。

「テーマは、『チームのメンバーが一緒に会議をしているような体験を提供すること』です。テキスト、メモ、資料、写真、ビデオなどを簡単に共有して、ナレッジとして管理することができます。Slackのようなコミュニケーションツールと合わせて使うことも可能です。そうすることで、社内のナレッジを体系的に整理できます」(ヒューストン氏)

これに対し、西山氏が「サイバー攻撃が多発していることで、クラウドサービスに対する逆風も強いのでは?」と尋ねると、「セキュリティは企業として取り組むべき最重要事項です」とした上で、「『データはDropboxやGoogleに保存したほうが安全』という考え方を一般的なものにしていきたい」と語る。

「以前は、Web上でクレジットカード番号を入力するのは危険だと思われていました。でも今は、店舗で知らない人にクレジットカードを預けるより、Webのほうが安心だと思われるまでになりました。クラウドサービスのプロバイダーは一般的な企業よりも多くのリスクを背負い、セキュリティに多額の投資をしています。プラットフォームは常に進化しており、そのなかで脅威が生まれています。だからこそ、常に新しい投資を行っていくことが必要なのです」(ヒューストン氏)

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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