「次の100年」を見据えたIoT活用 - ヤンマーが挑むブランディング戦略とは?

[2017/01/05 09:25]山田井ユウキ ブックマーク ブックマーク

ソリューション

マイナビニュースは12月7日、「マイナビニュースフォーラム2016 Winter for データ活用 ~IoT時代の機先を制す~」と題したイベントを開催した。本稿では、ヤンマー 経営企画ユニット ビジネスシステム部部長 矢島孝應氏による基調講演「テクノロジで、新しい豊かさへ 顧客サービスを変革するヤンマーのIoT戦略」の内容をダイジェストでお届けする。

企業イメージを統一せよ! 「ヤン坊マー坊」からの脱却

現在、ヤンマーでビジネスシステム部部長を務める矢島氏は、松下電器産業(現パナソニック)、三洋電機を経て、2013年ヤンマーに入社。同社のIT戦略を担当し、グローバル化を推進してきた人物だ。

ヤンマー 経営企画ユニット ビジネスシステム部部長 矢島孝應氏

一方、ヤンマーは2012年で創業100周年を迎えた大手企業だが、矢島氏によると企業イメージがグローバルで統一されておらず、地域によってバラバラであるという課題を抱えていたという。

例えば、日本でヤンマーと言えばCMキャラクターとして長らく登場していた「ヤン坊マー坊」のイメージが強いが、オセアニアではヨット用のエンジンメーカーとして有名であり、東南アジアでは「日本の農機メーカー」として知られているといった具合だ。

現状のままではヤンマーの本質的な価値が伝わっていないのではないか? ――そこで同社は総合プロデューサーに佐藤可士和氏を迎え、「プレミアムブランドプロジェクト」を発足。「世界最高峰のエンジン技術を持つ企業」というイメージをグローバルに展開するため、大きな変革に挑戦することを決めた。

その一環として行ったのが、コンセプトクルーザーのデザインや、フェラーリのデザイナーを起用したトラクターの製作、ヨットレースのサポートなどである。

こうしてブランドイメージの転換を図ったヤンマーは、IT戦略においても矢島氏号令のもと、さまざまな取り組みを行っている。

真のIT化を実現する「三位一体」の取り組みとは?

ヤンマーの中期IT戦略として矢島氏が掲げるのは、「B2B2Cとしてお客様を理解していく」こと、その成果として「売上高1兆2,000億円を目指す」ことである。

そのためには「経営者」「現場事業」「IT部門」が三位一体となる必要があると矢島氏は考えている。では、経営者の目に、IT化やIoTを推し進めるという戦略はどのように映っているのだろうか。

矢島氏は次のような点を一般的な経営者の「本音」として紹介する。

  • いくらかければいいのか?
  • 本当に成果はあるのか?
  • 「IoT」や「クラウド」などいろいろなキーワードがあるが、結局何をすればよいのかよくわからない
  • 「グループ経営を行うにはシステムの統合が必要」とコンサル会社やIT部門が言ってくるが、本当に必要なのか?
  • IT部門を社内に持つ必要があるのか?
  • IT部門の人間は経営も事業もわかっていないのではないか?

一方、IT部門の人間は経営者や事業部門に対して次のような不満を持っているという。

  • 「ITは重要だ」と言うが、IT部門が重要とは思っていないのではないか?
  • 成果が出たときは経営や事業の成果にされ、うまくいかないときはITの課題になり、IT部門の責任のように言われる
  • 聞きかじりの言葉を挙げて「当社はできていない」と言ったりするが、何をしたいかわかっていない
  • ITを導入すれば仕組みも体制も勝手に変わると思っている
  • どんな情報が欲しいのか具体的に示さない

こうした意識のズレを解消して三位一体化を進めるため、矢島氏は情報化戦略を「カネ(コストと投資)」「ヒト(組織・人材)」「モノ(実行施策)」に分類し、「経営におけるITコストの確立」や「事業課題の掌握」など、課題を切り分けていった。

その結果、情報システム領域の課題と経営・ビジネス領域の課題が整理され、どの部署のウエイトが高いのかが領域ごとに明確になっていったという。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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マイナビニュースは12月7日、「マイナビニュースフォーラム2016 Winter for データ活用 ~IoT時代の機先を制す~」と題したイベントを開催した。本稿では、ヤンマー 経営企画ユニット ビジネスシステム部部長 矢島孝應氏による基調講演「テクノロジで、新しい豊かさへ 顧客サービスを変革するヤンマーのIoT戦略」で語られた同社のIoT戦略についてレポートする。

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