人気VR動画「ANA機体工場見学」はこうして生まれた - ANA/360Channel担当者が回顧、撮影の鉄則も解説

[2016/08/26 09:00]星原康一 ブックマーク ブックマーク

ソリューション

今年5月、コロプラの100%子会社である360ChannelがVR(Virtual Reality)対応の360度動画配信サービス「360Channel」(サンロクマルチャンネル)をオープンした。

動物動画や旅行動画、さらにはグラビアアイドルらが登場するバラエティ動画など、多様なコンテンツを取り揃える同サービスだが、その中でオープン当初から常にランキング上位にあるのが、全日本空輸(以下、ANA)の格納庫で機体整備の様子を紹介する「ANA機体工場見学」である。

360Channelの人気コンテンツ「ANA機体工場見学」。VR対応ヘッドマウントディスプレイでの視聴が推奨。PCやスマホの360動画とは全然違うという

今や、VRを企業ブランディングに活かした成功事例としても注目を浴びる同コンテンツ。果たして、どういう背景から企画され、どのようなプロセスで制作されたのか。

企画・制作の当事者である、ANAホールディングス コーポレートコミュニケーション室 コーポレートブランド・CSR推進部 リーダーの魚田 夏紀氏、360Channel 経営企画/プロデューサーの中島 健登氏、コロプラ コーポレート統括本部 ビジネスプラニング部 おでかけ研究所 マネージャーの酒井 幸輝氏の3名に話を聞いたのでご紹介しよう。

ANAホールディングス コーポレートコミュニケーション室 コーポレートブランド・CSR推進部 リーダーの魚田 夏紀氏(左)と360Channel 経営企画/プロデューサーの中島 健登氏(右)

年間6万人が参加する人気イベントをVR動画で再現

――2ヶ月強で1万7000回超の視聴回数を誇るANA機体工場見学ですが、どういった背景から生まれた企画なのでしょうか?

ANA 魚田氏 : ANAには元々、新しいことにチャレンジしていく風土があり、以前からVRを使ったプロモーションにも興味を持っていました。そんな中、コロプラの酒井さんから360Channelのお話をいただき、「ぜひ協力させてください」となりました。

コロプラ 酒井氏 : ご相談したのが2016年1月。5月26日のサービスローンチ時に目玉コンテンツの一つとして掲載したかったので、3月初旬には撮影を終えました。なかなかタイトなスケジュールでしたが、快くご協力くださったことには大変感謝しています。

ANA 魚田氏 :ANAとしては初めてのことなので、どんなストーリーやメッセージを持たせるべきかを含めて、内容に関しては悩みました。

せっかくの機会なので、皆さんに楽しんでもらえるものを提供したい。そう考えた結果、これまでも多くの方にご好評いただいている機体工場見学で作っていただくことにしました。

機体工場見学は、年間のべ6万人が参加する人気イベントです。1回あたり80人の見学会を平日に1日4回開催していますが、半年後まで予約がいっぱいで参加できない方もいるほどです。

VRならば、間近で見る機体の迫力なども伝えられます。申込多数で参加できなかった方や、羽田に足を運べない遠方の方も、現実の見学会に近い感覚で”体験”できるはずです。また、充実した整備施設や整備士の働きぶりをご覧いただくことでANAの安全へのこだわりがご理解いただけると思いますので、うってつけのコンテンツになるのではないかと考えました。

コロプラ 酒井氏 : その他の候補としては、飛行機での旅行動画など、ラグジュアリーな経験を擬似体験できるコンテンツも候補として挙がったとうかがいました。しかし、スケジュールに余裕がなかったので、こちらとしてもANAさんだけで完結する機体工場見学はありがたかったです。

――企画から制作までの作業はどちらが担当されたのですか?

ANA 魚田氏 : 企画は両社、制作・配信が360Channelさんですね。360Channelさんは品質にこだわってVR動画を制作しているので、安心してお任せできました。

360Channel 中島氏 : 360Channelは圧倒的高品質という点にこだわっています。VR動画に関しては、サービスリリースの1年前から試行錯誤して、”酔わず”に没入感の高い動画の作り方を探ってきました。

VRは新しい分野ですので、撮影の方法もまだ決まったものはありません。そんな状況でユーザー様からの投稿動画をそのまま載せるようなサービスを始めてしまうと、”VR酔い”に陥る人が続出し、VRを敬遠する風潮につながりかねません。

VR利用者を増やすためにも、自分たちで責任を持って高品質のVR動画を作成する。そんな考え方の下で運営しています。

ANA 魚田氏 : 品質へのこだわりは、私たちの企業姿勢と似ています。だからこそ、制作を即決することができました。ワクワクするような先進的な技術を私たちのお客様にも届けられる絶好の機会。360Channelさんとは、非常に良い関係を築けたと思っています。

360Channel 中島氏 : ありがとうございます。ちなみに、撮影や編集は弊社で行いましたが、ガイドさんや整備士さんを手配していただいたりと、ANAさん社内での調整も大変だったと思います。

>> VR動画撮影で絶対に守るべきポイント

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https://news.mynavi.jp/itsearch/2016/08/25/colopl/index.top.colopl.jpg
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