【連載】

山口健太のモバイルデバイスNEXT

【第4回】Win10スマホの本命? ビジネス向け「HP Elite x3」の実力とは

[2016/02/24 16:37]山口健太 ブックマーク ブックマーク

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ソリューション

米HPは、スペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2016」において、Windows 10 Mobileスマートフォン「HP Elite x3」を発表した。日本国内でもKDDIが法人向けに展開することを発表しており、ビジネス向けのモバイルデバイスとして大きな注目を浴びている。

6型WQHD画面、Snapdragon 820のハイエンドWindows 10 Mobile「HP Elite x3」

Elite x3は、そのハイエンドのスペックもさることながら、ContinuumやWindows 10 Mobileのアプリ環境について、HPによる新しいアイデアや提案が盛り込まれた意欲的な端末になっている。本記事では、その魅力を探っていく。

Windows 10 Mobileとして最高スペックを実現

これまでWindows 10 Mobileの最上位機種といえば、マイクロソフト純正の「Lumia 950 XL」だった。これに対してHP Elite x3は、それを大きく上回るスペックを実現してきたという点で、他の追従を許さない存在になりそうだ。

プロセッサには、Windows 10 Mobileとして初めてクアルコムの最新ハイエンドチップセット「Lumia 820」を搭載。画面サイズは5.96インチで、HPはスマートフォンとタブレットの中間的な「ファブレット」と位置付ける。WQHDの高精細AMOLEDディスプレイにより、ディスプレイだけを見てもWindows 10 Mobileとして最上級だ。

メモリも4GBとWindows 10 Mobileとして最大容量になる。PCのように外部ディスプレイを使える「Continuum for Phones」機能はもちろん、複数アプリの同時実行にも十分に余裕があるスペックといえる。

MWC2016のHPブースでは有線によるContinuumを披露した

Lumia 950シリーズと同じく、インタフェースにはUSB Type-Cを搭載する。その内部規格はUSB 3.0、有線によるContinuumにも対応する。すでに日本では無線によるContinuumに対応したWindows 10 Mobile機が発売されているが、現時点でElite x3は初めて国内において有線Continuumを提供する機種になる。

インタフェースとしてUSB 3.0 Type-Cポートを搭載する

さまざまな本体MILスペックの耐衝撃性、防水防塵性能など、ほぼあらゆる機能を満載したのがElite x3といえる。

Continuumの新たなスタイルを提案する「ノートドック」

Windows 10 Mobileスマートフォンを利用する上で、注目ポイントのひとつがドッキングステーションだ。特にUSB 3.0 Type-Cを搭載したElite x3には、さまざまな可能性がある。HPとしても拡張性を大きく打ち出している。

まずは卓上にElite x3を設置する際に使う、「デスクドック」だ。充電スタンドとして機能するのはもちろんだが、背面にはディスプレイ出力やUSBポート、有線LANポートを搭載。外部ディスプレイや社内ネットワークを有線で利用できるのが大きな特徴だ。まさにWindows 10 Mobileのポテンシャルを最大限に引き出せるドックといえる。

充電スタンドを兼ねた「デスクドック」

ここまでは想定の範囲内だが、サプライズとして登場した周辺機器が「ノートドック」だろう。12型の液晶ディスプレイに加え、キーボードやトラックパッド、バッテリなどを搭載。一見するとノートPCだが、実はCPUやメモリ、ストレージなどPCのコアとなる部品を搭載していない。このノートドックは、Elite x3をUSB Type-Cケーブルで接続してContinuum機能を利用するためのものだ。これにより、Elite x3をあたかもノートPCのように利用できる仕組みだ。

ノートPC型のContinuum用デバイス「ノートドック」

Elite x3本体をUSB Type-Cで接続してContinuumを利用できる

もちろん、ノートドックを持ち運ぶくらいなら、小型軽量のモバイルノートPCのほうが便利ではないか、との指摘もあるだろう。だがノートドックには一切のデータが保存されておらず、紛失しても情報漏洩の恐れがない。スマホとノートPCを「2台持ち」する場合と異なり、1台のElite x3にすべてを集約することで、システム管理者の負担は大きく下がるはずだ。

また、Continuumで使えるアプリが少ないという点についても、HPにはソリューションがある。「HP Workspace」を利用すれば、クラウド上のWindows環境をリモートデスクトップのように利用できるという。

Continuum環境からフルスペックのWindows環境にリモート接続する「HP Workspace」

ネットワーク接続が必要というリモート接続ならではの制限はあるものの、フルスペックのWindows環境を利用できることでアプリの問題は解決できる。さらにWindows 10 Mobileが標準搭載するMicrosoft Officeについても、マクロやVBAに対応したPC向けバージョンを利用できることは、ビジネスの現場から歓迎されるはずだ。

日本国内における展開では、夏以降にKDDIが法人向けとして販売を行う。ほかのWindows 10 Mobile機に比べて、やや出遅れた感はあるが、法人向け製品の提案から評価、実際の導入までにかかる時間を考えれば、決定的な差ではないといえる。

これまでにないハイエンドモデルということもあり、価格も気になるところだ。KDDIは国内での価格を発表していないが、為替レートの変動などもあり検討中としている。他機種に比べて高価になるとみられるものの、クラウドなどソリューションとしての提案であれば端末自体の価格差は吸収され、影響は小さいとKDDIはみている。Windows 10 Mobileの国内法人展開にあたって、HP Elite x3は本命ともいえる機種になりそうだ。

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