昨今のコロナ禍によってテレワークが急速に普及するなど、私たちのワークスタイルは大きく変わりつつある。特に、BtoB営業/マーケティング領域においては、展示会やテレアポ、訪問商談などのオフラインの営業/マーケティング活動が実施しづらい状況にあり、顧客開拓手段の抜本的な見直しが必要になってきていると言える。テレワーク時代の「今」、BtoB営業/マーケティングにはどのように取り組めばよいのだろうか。
5月28日にオンラインで行われたマイナビニューススペシャルセミナー「顧客と深くつながるために - BtoBマーケティング最新手法と先進事例」で、才流 代表取締役社長 栗原康太氏が解説した。
アンケートで明らかになったコロナ禍による営業への影響
2016年の設立以来、BtoB営業/マーケティングの戦略立案、施策実行、体制づくりなどに関するコンサルティングを手掛けてきた才流。2020年4月に同社が関係各社30社に対して実施したコロナ禍による営業/マーケティング活動の影響についてのアンケート調査では、コロナ禍によってオフラインの展示会やセミナーが開催できなくなったことが原因で「リード獲得が減少した」と回答した企業が約半数を占めたという。一方で、テレワークや業務のデジタル化に関連する商材を持つ企業は、リード獲得件数を前月比で5~10倍ほど増やしているなど、二極化している様子がうかがえる。
また、リード獲得後の商談や受注に向けた活動への影響も大きい。コロナ禍で景気が不透明化したことにより、見込み顧客の予算が凍結/削減され、商談化率が低下しているほか、商談自体が延期/キャンセルとなってしまったケースも多いという。
こうしたアンケート結果について栗原氏は「今起きていることは、『オフラインのチャネルの使いづらさ』+『景気後退による予算削減/凍結』。これにより、以前ほど発注サイクルを短くできない、受注単価が下がるといった影響が避けられなくなってきている」と考察している。
まず取り組むべきことは、製品/マーケティングメッセージの見直し
昨今のように先行きが見えない状況において最も重要なことは、「製品ラインの削減」と「既存顧客との関係強化」であるとする栗原氏。「キャッシュ効率が良く、利益の出ている製品群にいかに集中するかが大切。解約されると大きな痛手となってしまう既存顧客のフォローを優先すべき」とアドバイスした。そして、次いで取り組むべきは、「マーケティングメッセージと製品の見直し」。オンラインマーケティング/営業の強化は、これらを実施した上で行うべきだという。
「コロナ禍を受けて世の中のニーズが変わってきているだけでなく、発注に対するハードルが高くなっています。まずは製品/サービスやメニューを見直し、どこの業界のどのセグメントをマーケティングのターゲットにするか改めて考え直すことが必要です。多くの企業がオンラインマーケティング/営業に取り組み始めていますが、製品やマーケティングメッセージを見直した会社と、既存のメッセージから変えていない会社とで大きな差が出てしまっています」(栗原氏)
才流への問い合わせも、以前は「BtoBマーケティングの専門家に相談したい」と抽象度が高いニーズが多かったが、コロナ禍を受けて、「オンラインでリードや商談を増やしたい」と、より具体的なニーズに移っていった。こうした市場の変化に合わせて才流のサービスは「BtoBマーケティングのコンサルティング」から「BtoB営業/マーケティングのデジタル化を支援」へとマーケティングメッセージを変えたことにより、商談数は2倍に増加したという。
※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。
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