ベリタステクノロジーズは10月18日、立命館大学が統合型バックアップアプライアンス「Veritas NetBackup Appliance」を採用したと発表した。

京都府に本部を置く立命館大学は、京都府以外にも複数のキャンパスを有しており、その情報システムには学術情報や教務情報、卒業生の成績情報などを含む約30万人分の個人情報が保管されている。

同学の情報システム部では、それらのデータを悪意ある攻撃から守るための「セキュリティ対策」と、消失を防ぐ「データ保護」をテーマに掲げ、運用改善に取り組んでいる。だが、物理環境と仮想環境の混在によってシステムが複雑化しており、年々増加するデータを保護する上で一般的なバックアップ運用が困難になっていた。また、国内に複数点在するキャンパスのシステム状況を把握することも難しくなりつつあったのだという。

そこで同学では2015年、サーバやストレージ、バックアップ、監視・管理を含めたITインフラの統合を目指し、大々的な整備を行うことを決定。特にバックアップに関しては抜本的な改革が必要だと判断し、大分県にある立命館アジア太平洋大学と協同でバックアップインフラを構築する計画が立案された。

その実現にあたり、将来的にシステムの増減が頻繁に発生することが予想されたため、サーバごとのライセンス管理を省けることなどを要件に検討した結果、Veritas NetBackup Applianceの採用に至った。

同製品では、物理環境・仮想環境のいずれも統合的にバックアップを行うことができ、容量課金型のライセンス体系を用意する。これを立命館大学と立命館アジア太平洋大学に1基ずつ設置し、教育系システムと事務系システムのバックアップデータをお互いに持ち合う仕組みを構築した。

両大学の連携を含むバックアップシステムの概況

立命館大学ではアプライアンス製品を選択することで、デバイスの調達や運用にかかる負荷も軽減できたとしている。