今回はSwaggerHubを紹介します。
SwaggerHubはSwagger Editor/UI/Codegenの機能がオールインワンになっています。つまり、Swagger SpecであるJSONやYAMLファイルをSwagger Editorで記述すると、ドキュメントもコードもSwagger UI/Codegenにより自動生成することができます。
さらには、チーム開発に関するAPI管理機能がクラウド基盤上で実装されているなど、APIエコノミーの時代においてAPI開発に欠かせないツールとなってきています。機能の全貌をつかんだ上で、インストールから動作確認までの手順をぜひ試してみてください。
SwaggerHubを使ってみる
SwaggerHubにアクセスすると世の中の開発者が作成したAPIが並んでいます。組織や国境を超えたチーム開発を実現し、APIエコノミー(経済圏)の体現していると言えるでしょう。
それでは早速、アカウントを作ってAPIを作ってみましょう。[SIGN UP]をクリックします。
必要事項を入力し、[SIGN UP]をクリックします。指定したEメールアドレスにメールが届きますので、アカウントを有効化してください。
作成したアカウントでSwaggerHubにログインし、[CREATE API]をクリックします。
バージョンや、テンプレートなどを指定して[CREATE API]をクリックします。
API作成され、Swager Editorと同様の画面が表示されます。左側のペインがエディタとなっています。
Swagger Spec 3.0仕様に準拠したYAML形式で記載されており、修正すると、右側のペインと同期されます。POSTやGETの/inventoryをクリックし、動作を試すこともできます。
配布済みとすることで仕様を確定させ、意図しない編集を避けることができます。[・・・]をクリックし、[Pubish]をクリックします。
なお、[Fork API]を実施することで、仕様をフォークさせることができ、[Make Private]により非公開にすることができます。
確認画面が現れますので、[PUBLISH VERSION]をクリックします。
[Share]欄にてAPIのURLを確認できます。また、[Collaborate]欄にてユーザを招待したり、ユーザの権限を設定したりできます。
SwaggerHubのライセンス体系
SwaggerHubのライセンス体系は以下の通りです。チーム開発を行うためにはTeamかEnterpriseが必要になってきます。FreeプランにはAPI数に限りがあり、あくまで検証用と言えるでしょう。
実開発で無料で利用したい場合は、SwaggerHubを使わずOSSであるSwaggerツール群を単独で利用することをお勧めします。
まとめ
SwaggerHubを使うと、Swagger Editor/UI/Codegenが一度に使えるだけでなく、クラウド基盤を用いてAPIのチーム開発が可能となります。Freeプランについては無償で使えますので、ぜひお手元で試してみてください。
次回は、APIの実行・テストのためのSwagger Inspectorを紹介します。
著者紹介
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正野 勇嗣 (SHONO Yuji ) - NTTデータ 課長
2011年まで開発自動化技術のR&Dに従事。その後、開発プロジェクト支援やトラブルシューティング等に主戦場を移す。「ソースコード自動生成」に加えて、JenkinsやMaven等の「ビルド自動化」、JsTestDriverやSelenium等の「テスト自動化」を扱うようになり、多様化する開発自動化技術動向に興味。
最近は第四の自動化であるInfrastructure as Code等の「基盤自動化」の魅力に惹かれている。開発自動化技術に関する雑誌・記事執筆も行う。2児のパパ。