データベースからAPIを自動生成する「CData API Server」

CData Software Japanは7月20日、データベースからREST APIを自動生成するAPI開発・運用基盤「CData API Server」のローンチイベント「CData Day 2017」を開催した。同イベントでは、CData Software本社から創設者でありプレジデントのGent Hito氏が来日したほか、インフォテリアの代表取締役社長である平野洋一郎氏など、クラウドやデータ連携の最前線で活躍している講演者がセッションを行った。

CData Software ファウンダー/プレジデント Gent Hito氏

CData Softwareでは、マイクロソフトのパートナーとして、開発者にコンポーネントを提供するビジネスを25年に渡って提供してきた。「一昔前であれば、データはどこにあるのかと開発者に聞けば答えはすぐに分かりました。しかしSaaSの時代になり、この質問にはっきりと答えられないのではないでしょうか」とHito氏は語る。クラウドが全盛期になり、便利になった一方でどんなデータベースにどんなフォーマットで入っているのか分からず、APIの規格も統一されていないのが現状だ。

APIでは今まさに規格化が始まり、APIを使うためのツールも発展途上にあるため完璧ではない。データへのアクセス方法は多種多様になり、事業にとって最も重要な資産であるデータに現在使っているツールで全てアクセスできるのかという問題も付きまとう。また、SaaSがいくら便利だからといえこれまで作り上げてきた自社のアプリケーションを完全に捨ててしまうのも合理的とはいえない。Hito氏は「この問いに対する答えは、標準化以外にはありえません」と語る。

「CDataのソリューションは、簡単に言ってしまえばSaaSデータの仮想データベース化です」とHito氏は話す。通常のデータベースにアクセスするとの全く同じ方法でSaaSのデータにアクセス可能となり、標準的な「OBDC」「JDBC」「ADO.NET」などをサポートしていれば従来使っていた各種ツールを新しいSaaSデータにも利用できるのだ。このCData最大の競争力は、すでに20数年を誇るネットワーキングの技術を自社技術として所有している点にある。サポートするデータソースは80、接続ツールやテクノロジーは10を超えており、強力なオートメーション化によってリーズナブルな価格での製品提供も実現している。

CDataソリューションのアーキテクチャ

新製品である「CData API Server」では、データベースもしくはサポートする80を超えるデータソースからAPIをポイント&クリックで簡単に自動生成可能。生成されたAPIは社内やプライベート、ファイアウォール内では、オープンなAPIとしても利用でき、セキュアなデータアクセスや環境に合わせたデプロイにも対応する。Hito氏は「我々はデータを作る側、APIを公開する側についても標準化を行いたいと考えています」と説明し、グローバルカンパニーとして24時間ユーザーサポートも行うとアピールした。