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Kubernetes/コンテナ統合に最適化されたベアメタルコンテナプラットフォーム「Diamanti」を知る

【連載】

徹底研究! ハイブリッドクラウド

【第23回】Kubernetes/コンテナ統合に最適化されたベアメタルコンテナプラットフォーム「Diamanti」を知る

[2021/03/04 08:00]津久井 智浩 ブックマーク ブックマーク

今回は、2月に開催した第17回勉強会の様子をお伝えします。

2月の勉強会はベアメタルコンテナプラットフォーム「Diamanti」をメインテーマに開催しました。DiamantiはKubernetes、コンテナ技術に特化したHCI(Hyper-Converged Infrastructure)です。

当日は、ネットワールドSI技術本部ソリューションアーキテクト課 鈴木圭介氏が登壇し、Diamantiが提供するHCIがどのようにコンテナ技術に特化したソリューションなのかについて解説しました。

鈴木圭介氏

ベアメタルコンテナプラットフォーム「Diamanti」とは

2013年に設立されたDiamanti社は2017年、業界初のクラウドネイティブ環境専用ベアメタルコンテナプラットフォームとして「Diamanti」をリリースした。

同プラットフォームは、ベアメタル(物理)ハードウエア上でKubernetesクラスタを構成。これにより、高負荷への耐久性と高いパフォーマンスが求められるエンタープライズ仕様のワークロードに対応可能な製品となっている。

Diamanti

Kubernetesを導入する際の典型的なアプローチでは、ハードウエア選定、ソフトウエアのインストール/設定など多くのプロセスを経る必要がなる。そのため、導入の決定から3~6カ月程度経過してようやく導入に至るケースが多い。

一方、Diamantiでは既にそれらのプロセスが完了済みの状態で提供されるため、ハードウエア設置からKubernetesの導入までにかかる時間が大幅に削減される。加えて、ハードウエア/ソフトウエアを含めた一気通貫のサポート(フルスタックサポート)を提供している点もDiamantiの強みと言えるだろう。

Diamantiの構成要素

Diamantiは大きく3つの要素で構成されているが、特筆すべきは「ULTIMA」と呼ばれる自社開発のPCIeアクセラレーションカードを採用している点にある。

HC HC

Diamantiを構成する3つの要素

ULTIMA

ストレージに関しては、超高速NVMe(Non-Volatile Memory Express)サブシステムとして1ノードあたり100万超のIOPSと100μ秒という低遅延を実現している。また、ネットワークに関しては、SR-IOV(Single Root IO Virtualization)を利用することでテナント間を完全分離し、QoSを保証する。

一般的なHCIの場合、Software Definedなネットワーク、ストレージを構成するためにComputeリソースが費やされることとなり、アプリケーション側で利用できるComputeリソースは70%程度にとどまってしまう。

しかし、Diamantiは高性能なx86サーバとULTIMAによるハードウエアアクセラレーションの機能をフル活用することで、95%近くのComputeリソースをアプリケーション側で利用可能にしている。

また、一般的なKubernetesネットワーク構成がオーバーレイモデルであるのに対し、DiamantiはULTIMAが提供するSR-IOV技術を利用することで、Kubernetesクラスタ上の各PODにL2レイヤーレベルで直接接続する。これにより、スループットの向上とシンプルなネットワーク構成を実現している。

HC

ハイブリッドクラウドの観点から見ても、Diamantiは場所を問わないKubernetes管理を目指した設計思想となっている。あらゆる場所に存在するKubernetes環境を統合的に管理しようという動きが広がりつつあるが、その中でDiamantiはオンプレミスを起点とした管理を実現するソリューションに位置付けられる。

オンプレミス/クラウド間でのシームレスなアプリケーション展開や移行、フェールオーバーといった機能拡張が進められているほか、シングルコンソールでのマルチ/ハイブリッドなクラスタ管理の利便性向上も図られている。

Diamantiで進む機能拡張 マルチ/ハイブリッドなクラスタ管理

Diamantiで進む機能拡張

マルチ/ハイブリッドなクラスタ管理

鈴木氏は今後の展開として、Kubernetesコンテナプラットフォーム「Red Hat OpenShift」との連携や、Diamantiソフトウエアスタック(SPEKTRA)をAWSの基盤に展開するソリューションが発表されていることに触れ、「Diamantiの動向に注目してほしい」としてセッションを締めくくった。

「Red Hat OpenShift」との連携

* * *

過去の勉強会でもAzure Arcに代表されるようなクラウド起点のKubernetes統合管理ソリューションを紹介しましたが、Diamantiのようなオンプレミス起点の管理ソリューションが加わることでユーザーの選択肢の幅が広まったと感じました。

Diamantiのような新たなソリューションが生まれることで、国内におけるクラウドネイティブ導入が促進されることを期待したいと思います。

なお今回分も含め、実際の勉強会の様子はYoutubeのハイブリッドクラウド研究会のチャンネルで公開されています。ぜひご覧になってみてください。

次回勉強会について

次回、第18回勉強会は3月12日(金)に開催します。「ついにGPU搭載! Azure Stack Hub with GPUの実力は?!」と題し、GPU搭載の Azure Stack Hubユースケース、ベンチマーク性能比較などについて取り上げる予定です。ご都合のつく方はぜひご参加ください!

著者紹介

株式会社ネットワールド
Microsoft ソリューション プリセールスエンジニア
津久井 智浩(つくい ともひろ)

ソリューションディストリビューターであるネットワールドの一員として、お客様に付加価値を提供するというミッションの下、Microsoft製品を中心にオンプレミスからクラウドまで幅広く提案~導入を担当。
趣味はバイク。昼散歩が日課。最近は自分よりもカミさんの働き方改革を何とかしたいと苦悩し、マインクラフトを通して子供と一緒にプログラミングを学びたいと願う40代。3児(2女、1男)の父。

※ 本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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