「荷造りを始めようとしても、何から手を付ければいいのかわからない」引越しの準備を進めている中でこのように悩んでいませんか? 荷造りは部屋をブロック分けするなどして、何から手を付けていけばよいのか優先順位を決めてから着手すると、スムーズに作業が進みます。
この記事では、上記で紹介したような引越しの荷造りをスムーズにするためのさまざまなコツをお伝えします。最後まで読んでいたければ衣類や本の荷造りに悩むことはなくなるでしょう。これから引越しを予定している人はぜひお読みください。
引越しの荷造りをスムーズにするためのコツ
引越しの荷造りをスムーズにするためには、以下のコツを押さえましょう。
- 部屋をブロック分けする
- ブロックをグループ化する
- 荷造りは玄関から離れた場所から始める
- 荷造りと同時に不用品を処分する
- 段ボールなど必要な道具を揃えておく
ここでは、これらについて解説を行っていきます。
部屋をブロック分けする
引越しの荷造りの第一歩として、まずは部屋をブロックに分けることから始めてみましょう。ブロックに分けることで、引越し先での荷解きをイメージしながら荷造りを行えるため、手を付けやすくなります。どこから手を付けていいのかわからない場合には、大まかにでもよいのでやってみましょう。
例として一人暮らしの場合と家族で暮らしている場合では、以下のように分けられます。
1人暮らしの場合 | 家族で暮らしている場合 |
玄関、キッチン、浴室、トイレ、居間などと単純に分けていく | 共用部、子供部屋、書斎、部屋1、部屋2など家族構成に合わせて分けていく |
1人暮らしの場合には、部屋自体もワンルームなど小さいことが多いので、上のように大雑把に分けていけばよいです。一方家族の場合は、夫婦の部屋や子供の部屋など、家族構成によって異なるので一概にはいえませんが、家族みんなが利用する場所、個人が利用する部屋ごとでまとめてしまうのがおすすめです。
ブロックをグループ化する
部屋のブロック分けができたら、次は1つのブロックを細かくグループにしましょう。ブロックをさらに細分化していけば、より荷造りのイメージがしやすくなるので、カテゴリ別に分けていきましょう。
例としてワンルームの場合を想定すると、居間にはクローゼットやベット、机やテレビなどが設置してあるはずです。そのため、それぞれをクローゼット周辺やベット周り、机やテレビなどとグループでとらえていけば、何となくどのようにまとめていけばよいのかわかるでしょう。
ポイントとしては引越し後の間取りを想定しながら、どのようにグループ分けすればよいのかを考えてみるとよいです。例えば、今の間取り通りと同じような所へ引越す場合では、近くにあるものをグループ化すればよいですが、そうでない場合にはあえてグループから外したり、別のものとグループ化するなど工夫してみましょう。
荷造りは玄関から離れた場所から始める
荷造りは引越すまでの生活を阻害しないように、玄関から離れた場所から行っていきましょう。荷造り後は引越し日まで荷物をその場所に置いておくことが多いため、玄関から近い場所から始めてしまうと邪魔になり、生活に影響が出てしまいます。
なお、荷造りでは段ボールなどの梱包材がかさばるので、どこから手を付けるのか決めたらその場所に置いておくとよいです。
荷造りと同時に不用品を処分する
荷造りを始めたら同時にいらないものを処分していくと荷物の数を減らせたり、引越し先での荷解きが楽になります。荷造りは荷物の量によって手間が変わってくるので、量を減らすこと自体にメリットがあります。
また、荷造りと荷解きはセットになっているため、引越し後のことを考えてもできるだけ荷物は減らすべきです。不用品は廃棄するという選択肢もありますが、昨今ではフリマアプリなどを利用して現金化することも可能になりました。
ただし、後者についてはすぐに売却できないので、あらかじめ余裕を持って2~3ヶ月前から処分するとよいでしょう。なお、荷物でかさばることの多い、服などの衣類は着れないものは廃棄して、自分で今後使わないものはフリマアプリなどで売れば、量を減らした上で適切に処分できます。
段ボールなど必要な道具を揃えておく
引越しには段ボールや新聞紙といった梱包材のほかに、以下のような道具を準備しておきましょう。これらは梱包の際に用意しておかないと荷造りができなかったり、ケガをしないようにするために必要なものです。
- ガムテープやセロハンテープ、荷物を縛る紐
- 軍手やカッター、はさみ
- ドライバーなどの工具類
- 油性のマーカーやシールなど
段ボールの数は、1人暮らしの場合では10~20枚程度、家族の場合では人数にもよりますが40枚程度は用意しておきましょう。業者が準備してくれた数では足りなくなることもあるので、自分でも確保しておくと安心です。スーパーなどでも無料で入手できますが、汚れなどが付着していることもあるので、ネットサイトから新品を購入するのがおすすめです。利用するサイズなどを調べた上で、適切な枚数を入手しましょう。
引越しの荷造りの箱詰めのコツ
箱詰めでは以下のコツを活用すればスムーズに荷造りできます。
- あまり使わないものから箱詰めする
- 自分で運べる重さまでしか詰めない
- 新居ですぐに使う物はまとめて箱詰めする
ここでは、これらについて詳しく解説しましょう。
あまり使わないものから箱詰めする
箱詰めの際には優先度をつけて、すぐに使わないものから手を付けていきましょう。
ここで優先度の高いものというのは普段から日常的に利用するもののことで、逆に優先度が低いのは年に1度しか使わないようなものです。例えば、歯ブラシやスマートフォン類などは前者ですが、アルバム類やクリスマスツリーなどは後者に分類されます。
これらは優先度が高ければ梱包すると不便さを感じたり、すぐに荷解きをしなくてはなりませんが、優先度が低ければ影響が少ないため問題が発生しにくいです。したがって、使わないものからとりあえず箱詰めしていくようにしてください。
自分で運べる重さまでしか詰めない
軽い衣類などは大きな段ボールにしまい、重い本や金属類などは小さい段ボールに詰めましょう。
段ボールに詰めすぎると運ぶことに苦労したり、底がぬけてしまいます。経験豊富な引越し業者であっても、あまりにも重い荷物を運ぶのは苦労します。また無理に詰めこむと、梱包したものが破損する恐れもあります。適切なサイズの段ボールに適切な量を箱詰めしましょう。
重い荷物をしまう場合は、段ボールの底面にガムテープを貼ることで強度を高められるのでおすすめです。
新居ですぐに使う物はまとめて箱詰めする
荷解きをする際に利用するものや使用頻度の高いものは、まとめて箱詰めしておきましょう。
荷解きではカッターなどがなければ荷物を開封できないので、すぐに使用できるようにしておくべきです。また、新居での新しい生活では、食事の用意や日用品を利用する機会がすぐに訪れるため、調理用具やスマートフォンの充電器、歯ブラシなどといったものをまとめておくとよいでしょう。
また他の荷物と区別するためにシールを貼ったり、油性マーカーで何らかの言葉を記入しておくと探しやすいので、ぜひやってください。
服の荷造りのコツ
量の多い服などの衣類では以下のコツを押さえて荷造りしましょう。
- 収納ケースに入れたままにしておく
- 大きな段ボールに詰める
- ハンガーボックスを利用する
- バックや帽子などは別途梱包する
- 1週間分の服は分けて荷造りする
ここでは、これらについて詳しく解説します。
収納ケースに入れたままにしておく
衣類が収納ケースに収納されている場合は、そのまま業者に運んでもらえます。ただし、以下のような点に注意が必要です。
- ケース内に貴重品は入れない
- キャニスターは取り外し、ドアや引き出しはガムテープなどで止めておく
まず、ケース内に貴重品があると運送時の何らかのタイミングで破損したり、業者とトラブルに発展する場合があります。原則として収納ケースには壊れない衣類などのみをしまい、それ以外は別で荷造りしましょう。また、キャニスターが付いていると運んでいる際に坂などで滑ったりして、事故になる場合があるので取り外してください。
ドアや引き出しも、運んでいる際に飛び出す危険性があるため、養生テープ(粘着テープとは違い、後で剝がしやすい)を貼っておきましょう。
大きな段ボールに詰める
衣類は容量が大きいですがそれほど重くないので、大きな段ボールに詰めるのが適しています。
ただし、その際には衣類ごとの重さを把握した上でしまってください。例えば、ジーンズなどの重い生地が使われている場合には下に、シャツなどの軽いものは上に収納していくと、荷物として運ぶ際に安定しているだけでなく、しわになりにくいというメリットがあります。
たくさん収納できるからといって、折りたたんで入れるのは、しわの原因になりやすいのでやめてください。この他、引越しの前後で衣類をしまう場所が変わらない場合には、引き出しと段ボールに番号を書いておくと便利なので、ぜひやってみましょう。
ハンガーボックスを利用する
衣類がハンガーに掛けられている場合には、ハンガーボックスを業者からレンタルするのがおすすめです。こちらは段ボールなどで出来ている、移動用の衣装ケースのようなもので、しわを付けたくない衣類や荷造りを簡略化したい場合によく利用されます。
基本的にはレンタルですが、購入してそのまま衣装ケースとして利用する人もいます。料金も数千円からとなっているので、業者に利用できないか確認してみましょう。
バックや帽子などは別途梱包する
バックや帽子などは型崩れや汚れが付着する恐れがあるので、基本的には別に梱包するようにしましょう。ブランド品のバックや帽子などは、購入した際の箱に入れないと型崩れしたり、業者が運ぶ際に汚れや傷をつけてしまう場合があります。
原則として別途梱包した上で、段ボールに収納するのがおすすめです。この他、アクセサリーなどのファッションアイテムについては、購入した際の箱があれば同じように収納し、箱がなければ安く入手できるジッパー付きの袋などにしまいましょう。
1週間分の服は分けて荷造りする
引越し後にあわただしく荷解きしなくても済むように、あらかじめ1週間分の服を分けて荷造りしましょう。あらかじめ分けておけば服を探したり、荷解きを急ぐ必要がなくなります。
ただし、引越し先が遠方の場合は、配送のトラブルによって荷物が届かないケースがあるため、数日分の衣類を別に取り分けて、自ら運ぶのがおすすめです。
本の荷造りのコツ
引越しの際にかさばる本については以下のようにして梱包してください。
- 必ず段ボールに詰める
- 運びやすいように量やサイズに注意する
- 本を傷めないための対策をする
- 専用の収納ケースを活用する
ここでは、これらについて詳しく解説しましょう。
必ず段ボールに詰める
本の荷造りでは紐を使う方法も考えられますが、それよりも段ボールに詰めたほうがよいです。
本を紐で縛る方法は、運ぶ際に本の重さが紐にかかって手に食い込んだり、運んでいる最中に紐が外れてしまうこともあります。また、本が梱包されていないことで、傷や汚れが付くこともあるためおすすめできません。
本をまとめる目的で紐は使い、梱包は段ボールを利用するのが賢い方法です。
運びやすいように量やサイズに注意する
段ボールであればたくさん運べると勘違いして、量やサイズを無視して荷造りするのは止めましょう。例えば、大きな段ボールに文庫本などを100冊以上入れた場合には、強度がたりず底が抜けたり、作業員の人が上手く運べないこともあります。
文庫本やコミックスなどは1冊あたり150~350gなので、15~30冊までが梱包して持ち運べる量といわれています。これを参考にして適切な段ボールのサイズと箱詰めする冊数を決めましょう。
本を傷めないための対策をする
本が傷ついたり折れ曲がることを防ぐため、本のサイズごとに分類し、大きな本からだんだん小さな本を入れてください。そうすると荷物としてもバランスが取れるのでおすすめです。
ただし、そのようにすると隙間ができてしまうので、隙間にタオルなどの緩衝材を入れたり、ビニール袋を敷くなどの本を傷めない対策を取りましょう。また、雨や雪などでふやける恐れがある場合には、段ボールにビニール袋を敷いて、その袋の中にしまっていくのがおすすめです。
専用の収納ケースを活用する
本の収納には専用のケースを利用する方法もあります。収納ケースにしまっておけば、そのまま運んでくれる業者もあるので、見積りのときに担当者に確認してみるとよいでしょう。
収納ケースは、ジッパーなどで開閉する入り口から、本を数十冊単位でしまえるものであり、本同士をしっかりくっつけて保存でき、水分や埃といった傷みから防護できます。不織布でできた製品がおすすめです。本を大切に保管したい場合は検討してみてください。
食器の荷造りのコツ
食器を荷造りする場合には、以下のコツを押さえましょう。
- 新聞紙で包む
- お皿は立てて段ボールに詰める
- 専用の梱包資材を利用する
ここでは、これらについて詳しく解説します。
新聞紙で包む
食器については基本的に新聞紙で包むようにしましょう。これはそのまましまった場合には、運んだ時の振動によってぶつかり、割れてしまうことがあるため、新聞紙で包むことで衝撃を緩和し、これによって問題なく運べるようにします。ただし、食器の種類によって衝撃に弱い部分が違うので、包み方が変わります。
- 平らなお皿:お皿のサイズに折りたたんだ新聞紙の上に置き、それから別の新聞紙で単純に包む
- コップなど:側面に新聞紙をまとわせるように包んでいき、余った部分を内部に折りたたむ
- ワイングラス:足の方に新聞紙を巻いた後に、側面に別の新聞紙をまとわせるように包む
- 包丁:危険物なので、折りたたんだ段ボールの間に、刃の部分を入れてガムテープでしっかりと固定する。油性マーカーなどで「危」などと書いておく
お皿は立てて段ボールに詰める
お皿については縦の衝撃に弱いため、梱包の際には基本的に立てて、段ボールに詰めましょう。サラダボウルなどの大きめのお皿についても、同様に立てて入れれば問題ありません。
ワイングラスの場合には横の衝撃に弱いため、寝かせるのではなく立たせた状態で入れましょう。包丁については他の食器の梱包が完成した段階で、一番上に置くとよいでしょう。
専用の梱包資材を利用する
食器に関しては、業者が専用の梱包資材を用意してくれる場合があります。
例えば、アート引越センターの「エコ楽ボックス」では、皿やコップのサイズに合わせた仕切りを組み合わせ、それぞれを収納することが可能です。他にもさまざまな業者が専用の梱包資材を用意しているので、利用できるかどうか確認してみてください。
なお、このサービスはレンタルであることが多く、引越し作業完了後、すぐに返還しないとならないため、荷解きをする際にすぐに手を付けたほうがよいです。またオプション料金がかかることもあるので、見積りのときに確認しましょう。
荷造りサービスを提供している引越し業者を紹介
ここまで自分で荷造りをする場合のポイントを紹介してきましたが、子育て・介護や仕事などで手が空かない人は、無理に全部自分でやろうとせずに、引越し業者に依頼するのがおすすめです。
そこでここでは荷造りサービスを提供している引越し業者6社を簡単に紹介します。きっとみなさんのお住いの地域で、荷造りをしてくれる引越し業者をみつけられるでしょう。
引越し業者名 | サービス名 | 特徴 |
サカイ引越センター |
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スタンダードでは小物や食器の荷造り、フルサービスプランでは荷造りから荷解きまで。プレミアムプランでは荷造りから荷解き、掃除までも行ってくれる |
アート引越センター |
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ハーフコースでは荷造りから引越し先でのセッティングなど、フルコースでは荷造りから荷解きまでの全てを行ってくれる |
日本通運 |
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ハーフプラン、フルプランとも荷造りは日本通運でやってもらえる。フルプランではさらに荷解きも任せられる |
アーク引越センター |
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すべてお任せフルフルプランでは、小物荷造りや食器梱包、家電・家具の梱包を任せられる。その他のプランでは小物荷造りのみやってもらえる |
アリさんマークの引越社 |
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長距離プランやアリさんフルパック、アリさんパックでは荷造りをすべて任せられる。アリさん経済パックでは家具の荷造りのみ対応 |
ファミリー引越センター |
|
梱包コースとフルコースでは家具や小物も梱包、荷造りしてくれる。その他のコースは家具の梱包のみ |
ここで紹介している引越し業者について、より詳しく知りたい人は次の記事もぜひお読みください。
まとめ
引越しの荷造りは、部屋をブロック分けするなどして行っていくとスムーズに進められます。箱詰めの際にはあまり使わないものから入れ、自分で運べる重さまでしか詰めないようにしましょう。衣類は収納ケースにしまってある場合には、そのまま運んでもらえますが、梱包する場合は大きな段ボールに詰め、バックや帽子などは形が崩れないように対策しましょう。
本の場合には必ず段ボールに詰め、運びやすいように量やサイズに注意してください。食器を荷造りする場合には、それぞれに適した方法で新聞紙に包み、段ボールに入れてください。自分で荷造りできない場合には無理をせずに、荷造りサービスを提供している引越し業者を頼りましょう。
引越しの準備については次の記事もおすすめです。合わせてご覧ください。
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