コマンドプロンプトのフォントとウィンドウサイズを変更する

<フォント>タブは、文字どおりコマンドプロンプト上で使用するフォントを選択するための設定が用意されたタブですが、初期状態では、「MSゴシック」「ラスターフォント」の2種類しか選択できません(図26)。

図26 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

このセクションに列挙されるフォントは、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Console\TrueTypeFontキーで登録されているフォントのなかから、現在使用している国コードにマッチするもののみ列挙される仕組みです。

そのため、コード「932」を持つ日本語の場合、同キーで定義されている文字列「932」のMSゴシック、文字列値「00」で定義されたConsole(コンソール)のみ選択可能になるのです。

そこで、同キーにコマンドプロンプトが参照するエントリを追加して、選択できるフォントの数を増やしてみましょう。管理者権限でレジストリエディターを起動し、同キーに新規文字列値として「932.」(末尾にピリオド)を作成します。文字列値「932.」の値としてフォント名(フォントファイル名では、ない)を指定してコンピューターを再起動してください(図27~32)。

図27 レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Console\TrueTypeFontまでキーをたどって開きます

図28 右ペインの何もないところを右クリックし、メニューから<新規>→<文字列値>とクリックします

図29 値名を「新しい値 #1」から「932.」に変更します

図30 文字列値「932.」をダブルクリックし、値のデータを「メイリオ」に変更してから<OK>ボタンをクリックします

図31 <×>ボタンをクリックしてレジストリエディターを終了させてから、コンピューターを再起動します

図32 Windows 7が再起動したら、プロパティダイアログの<フォント>タブを開き、一覧から「メイリオ」を選択して<OK>ボタンをクリックします

これで、<フォント>タブから異なるフォント(先の手順では、メイリオ)が選択可能になります。しかし、メイリオは文字間隔を詰めたプロポーショナルフォントのため、等倍表示を前提としたコマンドプロンプトでは、正しく描画されません(図33~34)。

図33 これでフォントが変更されました。しかしメイリオはプロポーショナルフォントのため、スペースの幅がずれてしまいます

図34 IPAフォントの公式にアクセスし、「IPAゴシック」をダウンロードします

そこで異なる等倍フォントを使ってみましょう。今回はIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が無償提供しているIPAフォントを使用します。公式サイトにアクセスし、「IPAゴシック」(IPA Pゴシックでは、ない)をダウンロードしてください。圧縮ファイルを展開するとフォントファイルである「ipag.ttc」が現れますので、それを「%WINDIR%\Fonts」フォルダーにコピーすれば、フォントが使用可能になります(図35~38)。

図35 ダウンロードした圧縮ファイルを開き、フォントファイルである「ipag.ttc」を一度デスクトップにドラッグ&ドロップで展開します

図36 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「\windows\fonts」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図37 「ipag.ttc」ファイルをフォントフォルダーにドラッグ&ドロップでコピーします

図38 先の手順を参考にレジストリエディターで、文字列値「932..」を作成。値のデータは「IPAゴシック」に変更します