最近の流行キーワードといえば「エコ」。よくある梱包資材の削減などだけでなく、ボディ素材の選択に至るまでエコロジーに取り組んだのがASUSTeKの「U33Jc」だ。竹を採用した特徴的な外観を持つノートPCは、見た目だけでもエコだけでもなく、基本スペックもしっかり。かなりカッコイイモデルになっている。

■主な仕様 [CPU] Intel Core i5-460M(2.53GHz) [チップセット] Mobile Intel HM55 Express [メモリ] 2GB [HDD] 約320GB [グラフィックス] NVIDIA GeForce 310M(Optimus対応) [ディスプレイ] 13.3インチワイドTFT(LED、WXGA/1366×768ドット) [OS] Windows 7 Home Premium 64 ビット [価格] 109,800円

ダークブラウンの竹が高級感とエコロジーを実現

PCのスペック競争は一段落して、ある程度の棲み分けができてしまっている。ゲームやクリエイティブな用途で思い切り負荷をかけながら使うならばCore i7搭載機、ちょっといいPCを手頃な価格で購入するならCore i5搭載機、さらに安価なスタンダードノートならCore i3で、割り切ったネットブックならばAtom。CPUをチェックすればターゲットユーザーは見えてくるし、メモリやHDDの容量もだいたいの標準値ができている。

こだわりの機能を持たせるなど各社が特色づくりに励む中、最近特に各社が力を入れているのがデザインだ。最近ではパステルカラーやビビッドなカラーも珍しくなくなっている。そんな中、異素材の採用で思い切り目を引いているのがASUSTecの「U33Jc」だ。

何も知らずに見ると、木目調のプリントがしてあるのだろう、と思える外装だ。実は暗いブラウンの木目調に見える部分は竹でできている。竹のプリントではなく、素材として竹を採用しているのだ。しかも採用理由はエコ。トップカバーとパームレスト部に竹を採用することで、約15%もプラスチックパーツの使用を抑えているのだという。

採用素材が木ではなく竹である理由は、より成長が早く、素材として使用しても環境に与える影響が少ないから。ASUSTeKの製品紹介でも「自然の安らぎを提供」、「ナチュラルなぬくもりと快適さを提供」と自然素材の持つ質感の快適さが強調されているのだが、実物を目にすると、とにかくカッコイイ。

トップカバーをアップで見ると自然な素材感がわかる

ダークブラウンのナチュラル素材を鏡面加工されたパーツが囲むトップカバーは、非常に渋く仕上がっている。触れた感触はマットでスムーズだ。さらさらとした感触が心地よく、指紋や掌紋が目立たないからうまく鏡面パーツの部分だけ避けられればとても綺麗に使うことができそうだ。

「ASUS」のロゴが浮き出るように配置されている

トップカバーだけでなく、パームレストも同じく竹が採用されているわけだが、タッチパッドやクリックボタンもしっかり同じ仕上げがされており、浮いてしまう感じはない。キーボード周りはアルミで、こちらもシンプルかつシックな印象だ。閉じてある時も、開いて使っている時も見栄えが良い。

パームレストとタッチパッドも竹素材で作られており、キーボードまわりはアルミ素材が採用されている

TVドラマの中で、社長室の重厚なデスクの上や、大きな円卓を囲んでの重大な会議の席に置かれていそうな雰囲気がある。ナチュラルテイストなインテリアでまとめたリビングにも、よく馴染むだろう。ビジネスマンが客先でこれを広げた時、見た目や実はエコPCなのだということで話題が広がるかもしれない。