モトローラの縦折り式スマートフォン、いわゆる「フリップフォン」の最新モデル「razr 60」のコラボモデルが海外で登場しました。razr 60は日本では未だ発売されていません。昨年に発売された前モデル「razr 50」が9月末に発売されたことを考えると、razr 60は1か月後の2025年9月中に発売されるのではないかと期待されます。

  • razr 60スワロフスキーモデル

razr 60は閉じると3.6インチ、本体サイズは88.1×74×15.9mmと手のひらに収まるコンパクトな大きさとなっています。上位モデルには「razr 60 Ultra」もあり、そちらはより大きな4.0インチの外画面を搭載。どちらのモデルも閉じたまま外画面でアプリを使うことが可能で、特にAI機能も利用できるのが大きな特徴としています。ちなみにrazr 60 UltraはAIを呼び出す専用ボタンも備えています。

  • razr 60 Ultraは側面にAIボタンを搭載する

フリップフォンは年々大型化するスマートフォンをより持ち運びやすいようにと、中央から半分に折りたためるデザインの製品として登場しました。世界初のモデルを市販化したのは実はモトローラで、2019年11月に「razr」を発表しています。なおサムスンが最初のフリップフォンを出したのは2020年2月の「Galaxy Z Flip」で、モトローラは縦折りモデルで市場を常にけん引してきました。

  • 世界初のフリップフォン「razr」

コンパクトサイズが売りだったフリップフォンの概念を大きく変えたのもモトローラで、2023年6月に発表した「razr 40 Ultra」は本体を閉じたまま使える3.6インチの外画面を搭載。このモデルの登場によりフリップフォンは超コンパクトなスマートフォンへと進化し、その後他のメーカーも追いかけるように大型の外画面を装備するようになりました。

  • 大型外画面を初めて搭載した「razr 40 Ultra」

とはいえ正方形サイズの外画面では、アプリによっては画面表示に難があるものもあります。そのため本体を全く開かずにフリップフォンを使うことは現実的ではありませんでした。ところがスマートフォンにAI機能の搭載が進んだことで、スマートフォンの日常的な利用もAIだけである程度のことを済ませられるようになります。

  • 外画面でもアプリが使える

天気予報の確認や電車の時刻検索、ランチスポット探し、目覚ましタイマーのセットなど、さまざまな機能をスマートフォンに話しかけるだけで簡単に利用できるようになりました。特にコンパクトなサイズで片手操作が可能なフリップフォンの外画面は、AIアシスタントの活用に適している点が注目されています。こうした利点から、今後ますます多くのユーザーがAIの新しい使い方を求めフリップフォンに関心を寄せることが予想されます。

  • 閉じたままAIスマホになる

そしてAIの進化はスマートフォンをさらに身近な存在へと押し上げ、私たちの日常生活に欠かせないツールとしての役割をより一層強化していくでしょう。スマートフォンがよりパーソナルな存在になっていけば、人とは違う価値を持つ製品を求める人も増えるはずです。ブランドとのコラボや高級品化はフリップフォンにマッチした進化の1つと言えるかもしれません。

  • ブランドコラボはフリップフォン進化の1つの結果だ

サムスンはフリップフォン初期時代からトム ブラウン、メゾン マルジェラとコラボを実施。中国のHONORもジミー チュウモデルを2024年に出しています。いずれのモデルも発売と同時に売り切れになるケースがあるなど高い人気を誇ってきました。モトローラのrazr 60スワロフスキーモデルも人気製品になることは確実です。

  • 入手困難アイテムになりそう

なおモトローラはrazr 60/razr 60 Ultraを4月に発表していますが、その際にクリップ式のワイヤレスイヤホン「moto buds Loop」のスワロフスキーモデルも発表しています。ヘッドホンにはスワロフスキークリスタルを埋め込み、ゴールドベースの「PANTONE French Oak」カラーなゴージャス仕上げでした。

  • moto buds Loopスワロフスキーモデル

今回のrazr 60スワロフスキー版には、razr 60本体カラーに合わせ「PANTONE Ice Melt」カラーとしたmoto buds Loopスワロフスキー版が付属します。こちらは単体販売されないようで、ちょっとしたレアなアイテムになりそうです。

  • 付属のイヤホンも本体と同色だ

razr 60スワロスキーモデルはアメリカや中国など複数国で販売されます。すなわちブランドとのライセンス販売契約を複数国で取得していることになります。冒頭で書いたように日本でもこの秋にはrazr 60が販売されると思われますので、ぜひこのスワロフスキーモデルも投入してほしいものです。

  • 日本でもぜひ販売してほしい