こんにちは、阿久津です。本稿が掲載される頃にはWindows 10 Anniversary Updateのリリースが始まり、多くの方がバージョン1607に更新されたことでしょう。CortanaはWindows 10 バージョン1607においても重要な機能のひとつであり、Windows 10 Mobileデバイスに届いた着信をデスクトップPCのWindows 10に通知するなど、パーソナルアシスタントとして働きます(図01)。

図01 Windows 10 Mobileにあった着信は、デスクトップPCのアクションセンターに通知されます。通知を行ったアプリケーションが「Cortana」であることに注目してください

しかし、旧来のスタイルでPCを使いたい方にとっては、Cortanaが邪魔に感じるかもしれません。そこで今週はレジストリからCortanaを無効にするチューニングを紹介しましょう。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\Windows Searchキーを開きます(ない場合は作成します)。
3. DWORD値「AllowCortana」を作成します。
4. レジストリエディターを終了します。
5. Windows 10に再サインインします。

これで操作が完了しました(図02~09)。

図02 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図03 レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windowsキーを開きます

図04 Windowsキーを右クリックし、<新規>→<キー>と順にクリックします

図05 キー名を「新しいキー #1」から「Windows Search」に変更します

図06 Windows Searchキーを開き、右ペインの何もないところを右クリックして、<新規>→<DWORD値>と順にクリックします

図07 値名を「新しい値 #1」から「AllowCortana」に変更します

図08 レジストリエディターを終了します

図09 スタートメニューのユーザーアイコン→<サインアウト>と順にクリックし、Windows 10に再サインインします

それでは結果を確認しましょう。検索ボックスのメッセージが「何でも聞いてください」から「Windowsを検索」に切り替わり、ひと目でCortanaが無効になったことを確認できます。また、検索ボックスを選択すると現れるウィンドウの内容も様変わりしました。この状態ではローカルファイルの検索のみ実行可能です(図10~11)。

再びCortanaを有効にするには、DWORD値「AllowCortana」のデータを「1」に変更するか、Windows Searchキーを削除してWindows 10に再サインインしてください。

図10 こちらはチューニング前の状態。Cortanaをセットアップしていないため、機能紹介などが行われています

図11 チューニング後はローカルファイルの検索機能のみ提供されます

さて、冒頭でWindows 10 Anniversary Updateの話をしましたが、BuildFeedによれば、OSビルド14894が存在し、既にRedstone 2の開発が始まっているそうです。

Microsoftの公式ブログでも、Windows Insider Program参加者向けに新ビルドを2016年8月中にリリースすることを明らかにしており、早々に次のWindows 10 Insider Previewが登場することでしょう。インサイダーにとっては、安定性と新機能のトレードオフが続きますが、個人的には楽しみにしています。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)