こんにちは、本誌に寄稿したように、6月2日に日本マイクロソフトのSurface Pro 3発表会に出席してきた阿久津です。Surface Pro 3の予約受付は6月3日0時から開始されましたが、以前の連載で書いた機材余り問題の見通しが立たず悩んでいます。プライベートでiPhoneを使っている関係から、WWDC 2014キーノートもストリーミング中継で観ていましたが、目当てのiPhone 6は次のタイミングで発表ということがわかり意気消沈。宙に浮いた購入費を次回まで待つか、Lumia 930あたりを並行輸入で購入しようか悩んでいます。MVNOで好きにデバイスが使えれば、それだけでいいんですけどね……。

さて、Windows 8.1ではPCに接続したプリンターを「デバイスとプリンター」で管理しています。しかし、プリンター名はベンダーが作成した定義ファイルに従って登録されるため、ユーザーの意図しないプリンター名になることも少なくありません。

筆者の環境ではコニカミノルタのカラーレーザープリンター「magicolor 4750DN」をつないでいますが、自動認識で登録されたプリンター名は「KONICA MINOLTA magicolor 4750(識別子)」、デバイスドライバーで登録されたプリンターは「KONICA MINOLTA magicolor 4750 PCL6」となります(図01)。magicolor 4750DNはエミュレーション機能として、PCL6やXPS、PostScript3をサポートしているため、前述のプリンター名でも大きな間違いではありません。

図01 筆者のメインPCで開いた「デバイスとプリンター」

図02 プリンター名を変更するには、プリンターアイコンを右クリックし、メニューの<プリンターのプロパティ>をクリックします

図03 ダイアログの<全般>タブにあるプリンター名を変更して<OK>ボタンをクリックします

実のところプリンター名を変更するのは至極簡単ですが(図02~03)、今週は本連載らしく、プリンター名をレジストリから変更するチューニングを紹介しましょう。なお、今回はWindows 8.1だけでなくWindows 7でも検証しましたが、同じチューニング内容を適用できます。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Print\Printersキーを開きます。
3. 対象となるプリンターのキーを開きます。
4. 文字列値「Name」のデータを変更します。
5. 文字列値「ShareName」のデータを変更します。
6. レジストリエディターを終了します。
7. コンピューターを再起動します。

これでチューニングが完了しました(図04~09)。

図04 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図05 レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Print\Printersキーを開きます

図06 名前を変更するキー、ここでは「KONICA MINOLTA magicolor 4750(D3:02:5C)」を選択し、右ペインにある文字列値「Name」をダブルクリックします

図07 ダイアログが起動したらデータを任意のプリンター名に変更し、<OK>ボタンをクリックします

図08 続いて文字列値「Share Name」をダブルクリックで開き、空欄の場合はそのまま。文字列がある場合は任意のプリンター名に変更して<OK>ボタンをクリックします

図09 <×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了します

では、結果を確認してみましょう。「デバイスとプリンター」を開くと、プリンター名が変更されたことを確認できます。今回は対象となるプリンターをWindows Vistaから搭載したWSD(WS-Discovery)経由で接続しているため、このような名称に変更しました(図10~12)。

図10 スタート画面の電源ボタンをクリックし、メニューの<再起動>をクリックします

図11 図04 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「control /name Microsoft.DevicesAndPrinters」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図12 再起動後に「デバイスとプリンター」を開けば、プリンター名の変更結果を確認できます

なお、元に戻す場合は文字列値「Name」および「ShareName」のデータを書き換えてください。そうそう、両者の違いを説明しなければなりませんね。前者は図03の<全般>タブで指定した名前ですが、後者は<共有>タブで使用する共有名が格納されます。そのため、共有設定を行ったことのないプリンターは文字列値「ShareName」のデータが空欄になります。

また、プリンター名に変更後に、プロパティダイアログを最初に開くと「~プリンタードライバーがインストールされていない」というメッセージが現れます。その際は<はい>ボタンをクリックし、適切なデバイスドライバーを指定してください(図13)。

図13 プリンター名を変更すると、デバイスドライバーの再インストールを求められます

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus