7月29日に登場するWindows 10に備え、Windows 8.1をメンテナンスしておきたい。使用頻度が低く、今後も使う機会が少ないアプリケーションのアンインストールなどだ。最初に目を向けるのは、OSの動作に大きく影響を与えるスタートアッププログラムではないだろうか。今回はOS起動時に自動実行するスタートアッププログラムを整理しよう。
スタートアッププログラムの登録場所
スタートアッププログラムの構造は、Windows 2000以降から現行のWindows 8.1まで大きく変わらない。特定のフォルダーとレジストリの2カ所でプログラムを自動実行し、多様な機能を実現してきた。
まずフォルダーは「%APPDATA%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup」と、「%ProgramData%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup」だ。前者はサインインするユーザー専用のスタートアップフォルダー、後者はPCにアカウントを持つユーザー全員が参照するスタートアップフォルダーとなる。これらのフォルダーに登録された実行プログラム(もしくは実行プログラムへのショートカット)が、Windows 8.1が起動したあと自動的に実行される仕組みだ。
「Win」+「R」キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「%APPDATA%\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup」と入力して「OK」ボタンをクリック/タップする |
一方のレジストリは多岐にわたる。下記は64ビット版Windows 8.1を例にまとめたものだが、この他にも「次回起動時にセットアッププログラムを登録」するための、「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components」キーなど枚挙に暇がない。
この連載ではレジストリ操作は行わないため詳細は割愛するが、Windowsはこのようにフォルダーとレジストリエントリで、スタートアッププログラムを管理しているのだ。
なお、近年はタスク(スケジューラ)から設定する諸条件でプログラムを起動するものも増えている。クリーニングという観点からは、こちらもチェックしなければならない。
タスクマネージャーで整理する
スタートアッププログラムを整理するには、標準的なフォルダーやレジストリエントリ両者が対象となる。その際に役立つのが「タスクマネージャー(taskmgr.exe)」だ。下図は実行ファイル名で起動しているが、「Ctrl」+「Shift」+「ESC」キーを押して起動しても構わない。タスクマネージャーを起動したら、ウィンドウ左下の「詳細」をクリックして、詳細表示に切り替えよう。
「スタートアップ」タブには、プログラム名の他に「発行元」や「状態」、「スタートアップへの負荷」が並ぶ。例えば負荷が「高」の場合、プログラム実行時に一定時間を要していることを意味する。
コンテキストメニューに並ぶ「無効化」や「無効にする」ボタンを押すことで、スタートアッププログラムの自動起動を無効にすることが可能だ。
ポイントはスタートアッププログラムが、どのアプリケーションに影響を及ぼすかという点。先ほどのコンテキストメニューから「ファイルの場所を開く」を選択して、実行ファイルを格納するフォルダーを開いて確認しよう。
スタートアッププログラムを無効にすると、アプリケーションが正常に動作しない例もあるため、無効にする意味と結果を踏まえながら取捨選択してほしい。
阿久津良和(Cactus)