写真やイラストといったクリエイティブ作品をストックして(預かって)販売するインターネットサービス「ストックフォト」。その中でも「iStockphoto」は、「ユーザー投稿型のマイクロストックフォトサービス」のさきがけ的存在です。この連載では、そんな「iStockphotoの歩き方」をご紹介していきます。前回は無料コンテンツの使い方をご紹介しました。連載第4回は作品を利用する上で押さえておきたい約束事に関してです。

作品を使用するうえで知っておきたいこと。

iStockphotoのクリエイティブ作品を使用するにあたって、基本的な約束事があります。この約束事を抑えておくと、安心して作品を使用することができます。 まず知っておきたいのが、「作品を購入すること」は「作品の著作権を購入するのではない」ということです。iStockphotoで販売しているのは、あくまでも「作品を使用するための権利(使用権)」であるということを知っておきましょう。

次に、ロイヤリティフリーであるiStockphotoの作品は、一度購入すればライセンスの範囲内であれば複数回使用することができますが、使用できるのは購入した本人のみであるということです。購入した作品を他の人にデータをコピーして譲渡するようなことはできません。(拡張ライセンスで必要な人数分、あるいはユーザー数無制限のオプションがあります)もちろん、購入した作品のデータをそのまま転売するようなこともできません。

iStockphotoで購入した作品を、個人的なデザイン素材として使用する場合や広告などの宣伝材料として使用する場合は、基本的に何の心配もせずに使用できます。購入した作品を使用して作ったものを「販売」する場合には注意が必要ですが、多くの場合、「拡張ライセンス」を取得することで問題がクリアになります。(詳しいコンテンツのライセンスの規約について以下を参照してください。)

コンテンツライセンス
拡張ライセンス

もし、使用用途について分からないことや不安なことがある場合は、カスタマーサービスに問い合わせてみましょう。これも大切な約束事のひとつといえます。

カスタマーサービスウェブフォーム

以下は、作品を使用するにあたって「あれ? 」と思いやすい基本的な注意点をまとめたものです。

基本的な使い方の注意点 Q&A

Q.ウェブサイトやブログなどのウェブページ、その他電子出版物で写真やイラストを使用する際の画像サイズに上限はありますか?
A.写真、イラストの場合は、最大1200 × 800 ピクセルまでです。(ビデオの場合は最大640 × 480 ピクセルまで)

Q.作品を使用してウェブサイトや名刺、電子グリーティングカード、スクリーンセーバー、PowerPoint などといったツールの「デザインテンプレート」を制作し、配布することはできますか?
拡張ライセンスを取得することで可能になり、数量無制限で再販売することもできます。

Q.画像やベクター作品を商標、デザインマーク、社名、商号、サービスマークまたはロゴの一部として使用することはできますか?
できません。

Q.書籍や雑誌といった本の表紙(カバー)や音楽CD のジャケットデザインなどの印刷物に作品を使用した場合、何部までなら追加料金無しで使用できますか?
50 万部(個)以下なら追加料金はかかりません。拡張ライセンスを購入することにより、数量の制限がなくなります。

Q.作品を使用してグッズなどを制作し販売することはできますか?
拡張ライセンスを取得することで、数量制限付きで可能です。
・ポストカード、文房具、ステッカーなどの紙製品の場合は、最大10 万枚まで。
・ポスター、カレンダー、マグカップまたはマウスパッドなどの場合は、最大1 万枚(個)
・T シャツ、衣料品、ゲーム、おもちゃなどの娯楽用品などの場合は、最大2,000 枚(個)

Q.作品を使用した際に表記するコピーライト表記の仕方は?
「©iStockphoto.com/ アーティストのメンバー名」と表記します。

使い方のヒントやアイデアがいっぱい! 「デザインスポットライト」をチェック!

iStockphotoの写真やイラスト作品をどのように使用するかを知るうえで覚えておきたいコンテンツが「デザインスポットライト」です。

ここではiStockphotoの作品を利用して制作された、制作物20万点以上のさまざまなデザインを閲覧することができ、デザイン中で使用された画像を知るだけでなく購入することもできます。

ここにある作品は、WEBサイトのページデザインや紙媒体の広告、パンフレットなどさまざまな媒体で制作されたものがあり、素材としてそのままレイアウトされた簡単な使い方はもちろん、合成や加工、編集を施したものなど、作品を利用した制作物に関するいろいろな使い方のヒントが沢山ありますので参考にしてみましょう。

このページには右上に、「デザインを提出する」というテキストバナーがあります。実際にiStockphotoを利用したデザインを提出し、採用されるとクレジットがもらえます。ぜひ、チャレンジしてみてください。

次回は、「サイトのUIMenu、コンテンツ画面等の解説」についてご紹介します。