2024年に創業90周年を迎えたニッカウヰスキー、およびアサヒビールは、新たに60億円を投資してウイスキーの樽貯蔵庫を新設するなど、成長戦略の一環として洋酒事業の強化を図る。合わせてさまざまな施策を打ち出し、その1つとして、創業90周年記念商品となる「ザ・ニッカ ナインディケイズ」を数量限定で発売する。

  • 150種類以上の原酒を使ったというブレンデッドウイスキー「ザ・ニッカ ナインディケイズ」

バーやホテルバーといった店舗を中心に販売するとしているが、ニッカウヰスキーの各蒸溜所やコンセプトBARでも数量限定で有料試飲を行う。7月2日から2,000本(日本1,000本、海外1,000本)、10月に2,000本(日本1,000本、海外1,000本)の計4,000本を販売する。ボトル容量は700mL、アルコール分は48%、参考価格は33万円。

「ザ・ニッカ ナインディケイズ」は、ブレンデッドウイスキー「ザ・ニッカ」の限定商品。9つの年代(1940年代~2020年代)から多彩な原酒をブレンドして製造されている。余市蒸溜所や宮城峡蒸溜所に現存する最古のモルト原酒、新たなチャレンジとして製造した門司工場とさつま司蒸溜蔵のグレーン原酒、西宮工場の長期熟成グレーン原酒、ベン・ネヴィス蒸溜所(スコットランド)のモルト原酒などから、150種類以上の原酒を使用しているという。濃密な樽熟成香と、甘みやコクが調和した厚みのある芳醇な味わいが特徴だとしている。

上記の「9つの年代」は、ニッカウヰスキーの90年の歩みを体現したもの。ボトルのキャップにかかるテープには、6色の市松模様と複数の九角形を組み合わせた図案を配置し、各拠点が生んだ9つの年代にわたる多彩な原酒の調和を表現している。ボトルのロゴは、伝統工芸である江戸彫りの技法によって用いて1本ごとていねいに刻んだ。

  • ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝氏(故人)は、北海道余市に建設した工場にて1936年からウイスキーの製造を開始。1940年にモルトウイスキー「初号ニッカウヰスキー」を世に送り出した

ほか、新しいコミュニケーション・コンセプトとして「生きるを愉しむウイスキー」を策定。ウイスキーが持つ豊かな個性や多様な楽しみ方を通して、人生そのものを愉しんでほしいという思いを込めた。

そして国内の「ニッカウヰスキー国内スペシャルアンバサダー」として、シンガーソングライター・俳優の福山雅治さんを起用。広告販促と合わせてウイスキーファンの拡大を図り、ニッカウヰスキー創業90周年を盛り上げていく。