本連載では、「よく使うけど忘れやすいMicrosoft Officeの操作」をキーワードに、Officeアプリケーションの基本操作や各種機能の使い方を解説していく。第28回は、Excelの関数を使う際の基本テクニックを確認する。まずはセルに数式を入力して、他のセルにコピーする方法を覚えていこう。
本連載は、記事執筆時点で最新の状態にアップデートしたMicrosoft Office 2016をもとに制作しています |
---|
数式をコピーする際には相対参照と絶対参照を使い分ける
Excelを使いこなすうえで関数は避けては通れない便利な機能だが、「関数」や「数式」と聞くと3歩後ろに下がりたくなる人も少なくないはずだ(筆者もその一人)。とはいっても、基本からしっかりと覚えていけば、Excelの関数は決して難しいものではない。まずは基本中の基本、セルに数式を入力するところから始めよう。
たとえば、ある会社の各支店ごとの売上が書かれた表を作成し、会社全体の売上における各支店の割合をパーセント表記したいという場合は、単純に割り算の数式を入力する。
数式を入力したセルの右下にあるフィルハンドルを下方向にドラッグすれば、数式の内容を下のセルにコピーできる。ただし、数式の内容によってはエラーが起こるケースがあるので注意が必要だ。たとえば今回のケースでは、ドラッグで選択したセルに合わせて数式内に記述した参照先(列番号や行番号)が変わる「相対参照」でコピーされるためエラーが表示される(全体の売上(B8)が下にずれてB9以降の何も入力されていないセルが参照されたため)。
このような場合は「絶対参照」で数式を入力する必要がある。具体的には、数式内のセル番地の前に「$」を付けて入力すればOK。今回の数式ならば「B8」セルを絶対参照にしたいので「$B$8」と記述する。相対参照と絶対参照については、今後の回でも解説していく予定だが、まずは行番号、列番号の前に「$」を付けると絶対参照になることを覚えておこう。