いつもは週末の夜遅くに掲載している「今週のデジタル編集部」。普段の誌面からちょっとそれまして、編集後記をお送りしています。今回は年末拡大版。数名の編集部員が1人ずつ2021年を振り返ります。

デジタル編集部に所属していながらあまり家電やガジェットを購入しなかった2021年。個人的な「ベストバイ」の紹介でもしようかと思いましたが、書くことがなさそうです。

唯一、戦利品を挙げるとするならば、「PlayStation 5(PS5)」でしょうか。軒並み抽選販売に落選し続けていたところ、Twitterで「近所のヨドバシカメラで店頭販売している」との情報をゲット。それを見るやいなや、駆けだしている自分がいました。

ええ、確かにその日は平日でした。でもビックリするくらい落ち着いていたんです。罪悪感ですか? 1ミリもありませんでしたね。「買ってやる」と心の中で思ったならッ! そのときスデに行動は終わっているんですよ。

まぁ、そんな冗談はさておき。このように、2021年で買ったものを紹介すると一瞬で終わってしまうので、年末の編集後記に何を書こうか考えた結果、プレイしたゲームを勝手に表彰しようと思いつきました。

2021年は、仕事に追われてなかなかゲームできない時期もありましたが、仕事でゲームをやらないといけない時期もあり、なんだかんだでポツポツとゲームしていた1年だったような気もします。

  • 2021年、我が家にPS5をお迎えできました

さて、今回紹介するのはあくまで2021年にプレイしたゲームです。発売年月日は問いません。セールなどで買った2020年以前に発売されたゲームや、買ったまま積んでいたゲームもあります。

そもそも何のゲームをプレイしたのか思い出すのに一苦労でしたが、SteamとPS5、Nintendo Switchを見てみると、『Craftopia』『Among us』『The Greatest Penguin Heist of All Time』『NKODICE』『A Short Hike』『Simple Fish Adventure』『アンリアルライフ』『常世ノ塔』『迷路探偵ピエール:ラビリンス・シティ』『リビッツ!ビッグ・アドベンチャー』『It Takes Two』『Marvel's Spider-Man:Miles Morales』『ラチェット&クランク パラレル・トラブル』『Ghost of Tsushima Director’s Cut』『DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT』『JUDGE EYES』『FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE』『コーヒートーク』『モンスターハンターライズ』『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!』『ごく普通の鹿のゲーム DEEEER Simulator』『ポケットモンスター シャイニングパール』『ダンジョンエンカウンターズ』『Pokémon UNITE』『フォー・ザ・キング』『FILMECHANISM』『レッツプレイ!オインクゲームズ』『Unravel TWO』……などをプレイしているようでした。あとは日常タスクに組み込まれている『ウマ娘 プリティーダービー』ですね。

なかにはまだ数時間程度しかプレイしていないタイトルもありますが、これらのゲームから、独断と偏見で勝手にゲーム・オブ・ザ・イヤーを決めたいと思います。

【フレンドとワイワイ楽しめるで賞】ボードゲーム感覚で盛り上がる協力型オンラインRPG

「フレンドとワイワイ楽しめるで賞」に輝いたのは、『フォー・ザ・キング』。マス目状のフィールドをすごろくのように移動するRPGです。

最大3人のオンラインプレイに対応していて、それぞれが順番に自分のキャラクターを操作します。プレイ中は、状況に応じて「街へ行って物資を調達する役」や「知能が必要なイベントを担当する役」などの役割や行動を相談。ボードゲームをプレイする感覚で、友だちとワイワイ盛り上がれました。

複数のゲームモードが用意されているうえ、クリアするのに10時間前後かかるモードもあり、歯ごたえは抜群。しかも、難易度「イージー」でも、雑にプレイしていたらなかなかクリアできないので、途中から「仕事の会議かな?」と思うほど、まじめに攻略しようと知恵を出し合うようになって、それも楽しめました。

  • フォー・ザ・キング

    『フォー・ザ・キング』のゲーム画面。2018年にSteamでリリースされ、2020年にNintendo Switchで配信されました。武器のドロップやジョブのチョイスによっては、イージーでも地味に苦戦することがあり、友だちとボイスチャットで「ああしようこうしよう」と相談することが大事です

  • フォー・ザ・キング

    バトルはターン制。確率に左右される部分もありますが、ダメージ計算を行いながら、誰がどのモンスターから攻撃するかなどを話し合ってプレイしました

For The King (c) IronOak Games
Licensed by Curve Digital.
Licensed to and published in Japan by Teyon Japan.

【俺の愛バ賞】アプデのたびにトレンド入り。2021年に大ヒットした育成ゲーム

「俺の愛バ賞」は、「ネット流行語100」2021 年間大賞にも選ばれた『ウマ娘 プリティーダービー』です。

主なゲーム内容は、ウマ娘を育てて、ほかのトレーナー(プレイヤー)とレースで勝負すること。育成ではトレーニングや因子継承(親からの能力を引き継ぐようなイメージ)が思うようにいかないことも多く、納得のいくステータスになるまで何度も繰り返して育成する必要があります。

また、それぞれのウマ娘は、実在する競走馬をモチーフにされているんですが、史実に基づいたストーリーやキャラ設定の作り込みが秀逸。速さを追い求め、勝利を渇望するウマ娘たちの想いの強さに心を打たれるシーンも少なくありません。

ウマ娘の個性が豊かで“全員推せる”魅力があるのもいいですよね。新衣装のバージョンが登場したら、ついつい財布の紐も緩んでしまいます。

  • ウマ娘
  • ウマ娘
  • たとえば、マルゼンスキーの育成ストーリーでは、日本ダービー出走時に決まって毎回大外枠になります。不思議に思って調べてみると、史実でマルゼンスキーは、持込馬(母馬が胎内に仔馬を宿した状態で輸入されて日本国内で産まれた馬、または仔馬が満1歳を迎えるまでに母馬とともに輸入された馬のこと)という出自から、当時の規定で日本ダービーへの出走権がなかったことがわかりました。しかし、マルゼンスキーの騎手は「日本ダービーに出させてほしい。枠順は大外でいい。ほかの馬の邪魔は一切しない。賞金もいらない。この馬の能力を確かめるだけでいい」と話していたそうです(すべてWiki調べ)。マルゼンスキーが日本ダービーに出走すること自体は史実とは異なりますが、この事実を元に大外を走る設定にしたのでしょう。このようにゲーム内には、史実を反映している細かい設定やセリフがちりばめられており、『ウマ娘』から競馬に興味を持つ人も少なくないそうです

  • ウマ娘

    2021年11月のアップデートで「横画面レース」に対応したウマ娘。「レース中は見守るしかない」ところも、実際の競馬に近いハラハラ感を演出します

(c) Cygames, Inc.

【勝手にゲーム・オブ・ザ・イヤー】斬新なゲームシステムが多くの配達依存症サムを生み出した

そして、栄光の「勝手にゲーム・オブ・ザ・イヤー」を手にしたのは、『DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT』。『DEATH STRANDING』が発売されたのは2019年ですが、2021年には追加要素を含めた拡張版の『DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT』が発売されました。

オープンワールドのフィールドで荷物を運ぶゲームなんですけど、荷物の背負い方によってキャラクターの操作感が変化したり、配達の利便性を高める建設物を設置する都市開発シミュレーション要素があったり、荷物や建設物をほかのプレイヤーとシェアできたりと、斬新なシステムの数々から、新しいゲームの可能性を感じました。

荷物を運んでいると敵に出くわすこともあるので、バトルアクション要素もありますが、届けるべき荷物だけでも重いのに、武器を持てば持つほどさらに動きづらくなるジレンマがゲームを奥深いものにしてくれます。荷物に気を配りながら激戦を切り抜け、無事に目的地まで到達したときの達成感は言葉にできません。

物語が進むにつれて、さまざまな謎が明らかになっていくストーリーにも注目です。どんな展開が待っているのか、続きが気になって仕方ないんですが、あちこちに荷物を届けるサブクエストをついついやってしまって、なかなかメインストーリーを進められないなんてこともありました。

  • デススト

    重たい荷物を背負って道なき道を進みます。国道整備とジップラインの設置をがんばりました

  • デススト

    銃やグレネードを使うバトルも楽しいですよ。ただ、荷物を傷つけないように神経を使うので、バトルをくぐりぬけて、目的地に到達すると、本当に荷物を運んでいたかのような疲労感と達成感がありました

(C)2021 Sony Interactive Entertainment Inc. DEATH STRANDING is a trademark of Sony Interactive Entertainment LLC. Created and developed by KOJIMA PRODUCTIONS.

以上、勝手にゲーム・オブ・ザ・イヤーということで、プレイしたタイトルを表彰してみましたが、今回触れなかったゲームもおもしろいものばかりでした。2022年、どんなゲームと出会えるか、今から楽しみです。みなさんの「ゲーム・オブ・ザ・イヤー2021」に輝いたのは、どんなゲームでしたか?

(廃人のトンパ)