「メスガキ」という言葉がある。

文字通り女児を侮蔑的に言った言葉ともとれるが「ツンデレ」のような属性として、大人のことを舐め腐り、挑発的な態度を取るキャラクターのことを「メスガキ」と称すことも多い。

むしろそういった「メスガキ」の魂を宿しているなら器が女児じゃなくても構わないという考え方もある。

その考え方を適用すると「今日はメスガキとHなお姉さん、そして未亡人を呼びました」と言われて振り向くと全員男が立っていることがあるし「おねショタです」と言ってやっぱり男が2人立っていたりもする。

これは意見が分かれるところであり「概念ではなく物理の話をしろ」と、オタクの学級会なのに妙に高度な議論を交わしているかのようにもなる。

このような誤解を避けるために「メスガキおじさん」など、最後に全てを覆してくる言葉が発生したりと、メスガキも奥が深い。

そしてこのメスガキに大人の怖さをわからせてやるのか、それとも年収を聞かれて完全敗北を喫するかは各々の手腕に任せると言った感じだ。

確かに私もガワは中年女性だが、精神面の話をされたら悪い意味で「ガキ」としか言いようがなく、幼稚園児に挨拶をされて「大人だな」と思うことも多い。

どちらにしても「ガキ」というのはキレイな言葉ではなく、人様の子どもを「利発そうなガキですね」と褒めることは滅多にない。

ただ内面の幼さを責められる時は「お子様ですね」と丁寧に言われた方がダメージが大きい場合もあるし「若く見える」などの一見褒め言葉も「精神的成長が中学生で止まった中年特有の表情をしている」という意味だったりするので、ストレートに「ガキ」と言われた方がマシなのかもしれない。

「ガキ」が日常に溶け込む大垣市の地域通貨にネット民騒然

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とにかく、あらゆる意味で強い言葉である「ガキ」だが、それを遠慮なく地域振興に使っている市がある。

それが茨城県岐阜県の「大垣市」だ。

市の名前にガキが入っているのだから、それにちなんで何が悪いとばかりに「GAKIめしっ!」や「Gakibiz」など、以前からガキを取り入れた事業を行っていた大垣市だが、今度はデジタル地域通貨事業に乗り出したそうだ。

その地域通貨名が「ガキペイ」である。

漫画「忍者と極道」が児童内臓に「ガキモツ」とルビを振って以来の衝撃だが、こちらは極道ではなく行政がやっているという点がより強い。

ただあの漫画は総理大臣とか公側も強いので大垣市は実質忍極ワールドなのかもしれない。

そして市民には7000円分の「ガキペイカード」が配布されるそうだ、店頭で「ガキペイで」と一生言わなそうなことが言える大垣市民が羨ましいが、地元民にとってガキ運用は当たり前のことなので割と無感情で使用しているのかもしれない。

しかし、大垣市民には当たり前でも、よそ者には新鮮すぎる「ガキぺイ」はSNSを中心に話題になったそうで、市も「ありがたい」とコメントしているそうだ。

地方自治体もバズを狙う時代である、クセの強い役所の一職員が考えた地域振興事業や、地元民が誰も気にしていない謎の銅像がSNSでバズって県外から問い合わせが殺到することも珍しくない。

しかし「生かしにくいバズ」も存在し、残念ながらガキペイバズは生かしにくい側だったようだ。

ガキペイがどのような形で話題になったかというと、冒頭で触れた「メスガキ」に絡めてバズっていたようなのだ。

地域振興とオタク文化の相性が悪いわけではないが、人間をメスと称しているような文化と行政が手を組めるはずがないのだ。 バズに乗じて「ざぁこざぁこ」と煽る女児イラストい入り限定メスガキペイカードなど発行してしまったら、イメージキャラクターの服が妙に体に貼りついているどころの騒ぎではなくなってしまう。

これには市も「話題になってありがたいです」以外言いようがないし、むしろ下手に動いたら死ぬような緊張感が漂ってしまっていたのかもしれない。

そもそも、大垣市のみの地域通貨なので、バズったからといって市外に広めるというのは難しかったと言える。

ちなみに「バズが利益に即結びつくわけではない」という現象は漫画でも良く起こる。

Xに投稿した漫画がバズったとしても、そこから単行本がすごく売れるかというとそうでもなかったりするし、コマの切り抜きがネットミーム化したとしても、そこから作品名を突き止め本を買うまでに至る奴はなかなかいないのである。

これが「メスガキ」ではなく「ガキモツ」と絡めてバズっていれば、とも思ったがやはり児童の臓物と行政がコラボするのは難しいような気がする。

思ったより売れないにしても、バズを即「本を買って」に繋げられる漫画家はまだ恵まれているのかもしれない。