人類が新型コロナウイルスと付き合わなければならなくなって1年。峠を越えた国も出ていますが、日本は緊急事態宣言中ということもあり、新型コロナウイルスともう少し付き合わなければならないような状況にあります。
日本のGDPは戦後最大のマイナス成長となり、不景気のムードが漂っていますが、Webマーケティングの業界に限って言えば、みんな大忙しです(もちろん、そうでない人もいるとは思います)。
一方、巷ではデジタルトランスフォーメーション(DX)が叫ばれ、デジタル化によってイノベーションに成功した企業も出てきています。例えば、Facebookや楽天、アリババなどは実にシンプルなビジネスモデルですが、インターネットを活用した仮想空間でイノベーションを起こしました。DXの成功例ですよね。
Facebookはコンテンツを持たないのに世界最大級のコンテンツサービスを提供していますし、楽天もアリババも在庫を持たないのに業界トップクラスの小売業になっています。彼らのビジネスはシンプルですが、デジタルがあるが故に成り立っているわけです。
そして、新型コロナウイルスも一種のイノベーションのきっかけになっていくことが予想されます。例えば、Uber Eatsや出前館などもオリジナルのビジネスモデルでコロナ禍前から成功し始めていたと思いますが、新型コロナウイルスによって大きくビジネスが伸びています。
世の中では、「新型コロナウイルスの登場によって世界が変わった」、つまり、ニューノーマルが到来したといわれています。新型コロナウイルスが収束した後も、テレワークやWebを活用した営業効率の向上といったことは残っていくでしょう。
結局、コロナ禍によって半強制的にテレワークを実施せざるを得なくなった結果、テレワークのほうが効率的だったり、利益が出やすかったりする業務が存在していることに多くの経営者が気付いたということです。きっと、コロナ後はテレワークが少し減少すると思いますが、コロナ前よりは高い水準で、テレワークは残っていくと思います。
また、Webを活用した営業効率の向上に関しては、コロナ禍によって対面営業に制限がかかった結果、Webマーケティングを活用して、自社のアピールや受注確度が高い案件の獲得を希望するお客さまが増え、結果的にマーケティングにかける予算が大きく増えた様相です。
その一環として、Webサイトのリニューアルや新規のWebサイト構築も増えたという印象を受けます。ここで、注目いただきたいのがPHPです。PHPは以下のグラフのように全世界のWebサイトの79%で使用されている言語であり、CMSトップシェアのWordPressをカスタマイズする際も必要になります。つまり、PHPはWebサイトのリニューアルや改修において必須になるのです。
コロナ禍でマーケティングの予算が増えた結果、PHPの仕事が増え、求人数も大きく伸びたのではないかと推測しています。以下の表はIndeedJapanの求人数を調べた結果なのですが、今まで1位だったJavaは毎年減少しており、ついには1位から落ちてしまいました。そしてコロナ禍の波に乗ってPHPが大きく伸ばし、1位になったという感じです。長らくPHPは2位の位置におり、毎年堅調に伸びていました。おそらく、コロナ禍の影響により、当面はこの上昇率を維持すると見られます。
私はこのように読みましたが、皆さんはどう思われますでしょうか?
最後に補足しますが、求人数の順位がその言語の勢いを表すものではないです。そもそも、言語によってPHPならWeb、Pythonなら人工知能、機械学習、ビッグデータなど、言語によってある程度の用途があるので、その用途の市場規模によって求人数の規模感も変わってきます。大事なのは求人数の増減と考えられます。
今回はコロナ禍によるWebの強化により、PHPが伸びたという推測を紹介しましたが、DXにおいてもWebの役割は当然あります。DXの普及によってWebリニューアルが増え、その結果PHPの求人が増えることも十分考えられますね。
それでは今日はこの辺で。