お金の話の中でも、特に切り出しにくいのが「相続」問題。しかし、相続問題を放置したままでいると、いざという時、家庭内のトラブルにつながることもあります。また、「うちは資産家でもないし、相続は関係ない」と考える人も多いですが、相続は意外と多くの家庭に関わる問題です。
そこでこの連載では、『ぶっちゃけ相続』(ダイヤモンド社)の著者で税理士の橘慶太氏に、家族と一緒に相続の知識を身に付ける方法や相続のトラブル事例、最新の相続ルール変更について詳しくお話を伺います。第3回は、「財産目当て」と思われずに相続の問題を切り出せる、とっておきの方法。
一緒に知識を身に着けるスタンスが有効
━━急に相続の問題を家族に切り出すのは勇気が必要な人も多そうです。どのように話題を振ったり、話し合いのきっかけを作ったりすればいいのか、アドバイスや有効なティップスがあれば教えてください。
これは、やはり皆さんとても悩まれている点です。子どもから「相続のことを考えて欲しいんだけど」と切り出すと、親からは「自分の財産をあてにしているのではないか」「財産目当てなのではないか」など、うがった見方をされてしまうことがあります。
それに、「縁起でもない話をするんじゃない」と一蹴されてしまうケースも多いみたいですね。ただ、 子どもからすると、財産を多く欲しいということではなく、実際に相続が起きた時に家族内でケンカになったら嫌だな、または、トラブルに巻き込まれたくないという気持ちで言っている人がとても多いです。
ですので、セミナーなどでは「相続の話は、できれば親から子どもに切り出してあげるといいですよ」と話しています。一方、子どもから親に対してアプローチをかけていくとしたら、いきなり「専門家のところへ相談に行こうよ」というのはハードルが高くてあまりおすすめはしていません。
まずは本や雑誌など、初心者の方でも手に取りやすいもので、ご両親と一緒に知識を身に付けていただくのがおすすめですね。あと、最近ですと、親子で私のYoutubeを観てくれている方もけっこういらっしゃいます。
私の他にも「相続Youtuber」はいますので、ノートパソコンなどで分かりやすくやさしい感じの解説動画を一緒に観て、少しずつ知識を身に付けていただくといいと思います。人って、知識が積み上がってくると、行動に移したくなるような気がするんですよね。 ですので、まずは本や雑誌、YouTubeなど手に取りやすいものから始めるのが大事かなと思います。
『ぶっちゃけ相続【増補改訂版】 相続専門YouTuber税理士がお金のソン・トクをとことん教えます!』(橘慶太 著/ダイヤモンド社 刊)
10万人を救った相続本がパワーアップ! 2024年「相続贈与一体化」完全対応! 1億6000万円の節税ノウハウ、公開! 相続専門YouTuber税理士が、相続にまつわるお金のソン・トクをとことん教えます! チャンネル登録者数8.6万人超え! 相続の相談実績5000人超え! 遺言書、生前贈与、相続税、不動産、税務調査、完全対応! これ1冊で大丈夫!