Zepp Health Corporationが、同社のスマートウォッチブランドAmazfitから新製品「Amazfit Active Max」の発売を開始した。希望小売価格は28,900円で、同社の製品価格帯としてはミドルレンジのカテゴリだ。日常とスポーツのバランスを重視することをコンセプトとしている。

ActiveシリーズはActive 2 Square、Active 2、Active、Active Edgeが既存製品として存在するが、今回のActive Maxはその最上位に君臨する。ユーザーの要望が特に多かった機能とスペックをすべて搭載しているという。

3万円以下で全部入り、Activeシリーズ最上位ウォッチ

まず、ディスプレイ最大輝度がMAXだ。3,000ニトという明るさなら直射日光下でも視認性は良好だ。

次に、1.5インチの大型AMOLEDディスプレイ。さらに最大25日間駆動のバッテリー。ただ、これについては、メーカーからの貸し出し品を腕に装着し、1日数百件の通知が届く状態で使ってみたが、15日間を経過したところで残り容量は13%だった。トレーニングやアクティビティの記録をさせればもっと電力を消費するだろう。だから25日間駆動というのは、筆者の使用環境ではちょっと無理がある。だが、2週間に一度充電すれば問題なしというのは十分に長く、実用性として高く評価できる。

そして、OpenAIのGPT-4oをベースとしたAI音声操作システム「Zepp Flow」を搭載し、対話による操作や、AIとの会話をサポートしている。

また、ストレージも4GBと、音楽を入れたり、オフラインマップの利用に不自由がないようになっている。

  • メーカーから借りて試用している「Amazfit Active Max」。5分のタイマーをセットするようにお願いすると

    メーカーから借りて試用している「Amazfit Active Max」。5分のタイマーをセットするようにお願いすると

  • カウントダウンアプリを起動して5分のカウントダウンをスタートする

    カウントダウンアプリを起動して5分のカウントダウンをスタートする

Zepp Flowでできること、できないこと

価格の高い上位機種ならではの機能やスペック、使い勝手が3万円以下の価格に凝縮されている点でコストパフォーマンスがかなりいい製品だ。

設定用のZeppアプリは、測定したバイタルデータをGoogle Fitと共有して統合して確認できる。手元ではエレコムの体組成計との連動もうまくいっていることを確認した。

搭載AIのZepp Flowの使い勝手も良好だ。起動にはいろいろなアプローチがある。もっとも簡単なのは2時の位置にある赤と4時の位置にある青の2つのボタンのうち、赤ボタンを長押しすると、音声の聴き取りモードで起動するので、時計に向かって話しかければコミュニケーションをスタートできる。

ちなみに、単純な長押しではZepp Flowをスタートできない。一度、ボタンを短く押してスタンバイモードを解除した上で、改めて長押しする必要がある。このあたりの使い勝手には改良の余地を感じる。

  • 2週間以上腕に装着しっぱなしでもバッテリはまだある。このくらいもてば満足だ

    2週間以上腕に装着しっぱなしでもバッテリはまだある。このくらいもてば満足だ

「画面を明るくして」、「○○の会員カードを表示して」、「ウォーキングをスタートして」など、ほとんどの操作を音声だけで指示できる。もちろん一般的な生成AIとのチャットのように「明日の天気はどうなる?」といったことも尋ねられる。ただ、「○○駅から○○行きの次の電車は何時何分?」といった質問には対応できないようだ。「5分たったら教えて」は聞き入れてくれないが「5分のタイマーをセットして」ならうまくいくなどちょっとまどろっこしい。

日本語音声の認識率にはちょっと不満を感じることもある。大きな声ではっきりと言えばいいのだが、人混みなどでそれをするのは勇気がいる。また、回答は時計が音声で再生する。赤ボタンをもう一度押すなど、読み上げを中断すると、画面上の回答テキストもろとも消滅してしまう。つまり、回答自体もキャンセルされてしまう。このあたりも調整が必要だと思う。

音声応答をTPOに応じてオンオフできればいいのにと思うが、アプリでそのための設定を探すのはやっかいだ。そんなときにも「音声応答をオン/オフにして」のひと言で設定が完了するのは便利だ。とにかく、スマートウォッチを使う多くの場面で操作方法を覚える必要なく、メニューなどをたどる必要もなく、思ったことができるのだ。

スマートウォッチ×生成AIは“新しい当たり前”になる

スマートウォッチにおける生成AIはかなり相性のいい組み合わせじゃないかと思う。何しろ、たいていのことは適当な自然言語で頼めば回答してくれ、設定などはまかせてしまえるという気軽さがいい。

かつて、Bluetoothのヘッドセットを使い、通話しながら歩く人々が出現したとき、独り言をブツブツ言っているようで気味が悪いと思われた時期もあった。でも、人類はそんな光景にもあっという間に慣れてしまい、今ではすっかり当たり前になってしまった。スマートウォッチに対して何かを尋ねたり頼んだりする光景も、すぐに新しい当たり前として定着することになりそうだ。