米Anthropicは1月26日(現地時間)、AIアシスタント「Claude」において、外部ツールをチャット画面内でインタラクティブに操作できる新機能を発表した。ユーザーはタブを切り替えることなく、Slackでのメッセージ作成やCanvaでのデザイン編集などをシームレスに行えるようになる。提供範囲は、Pro、Max、Team、Enterpriseの各プランで、Web版とデスクトップ版に対応する。今後、Claude Coworkにも拡大される予定である。

これまでもClaudeは外部ツールと連携し、ユーザーの指示に基づいて処理や操作を実行できた。今回の新機能は、連携したツールのインターフェースが会話の中に直接表示される。テキストによる指示と結果の受け取りにとどまらず、チャートをリアルタイムで調整したり、デザインのプレビューを確認しながら修正するなど、視覚的で直感的な作業が可能になる。

生成AIは文章生成に強みを持つ一方、表計算やデザイン、プロジェクト管理などは専用のユーザーインターフェース(UI)の方が扱いやすい場合が多い。会話とUIを同じ画面に統合することで、指示、修正、確認といった工程を往復する手間を減らし、業務利用における実用性を高める。

現時点で、以下のようなツールを利用できる。利用するには、claude.ai/directoryにアクセスし、「interactive」と表示されたアプリを接続する。

  • Asana: チャットの内容をそのままプロジェクトやタスク、タイムラインに変換。進捗の可視化やタスクの割り当てもClaude上で行える。
  • Box: ファイル検索やドキュメントのインラインプレビューに対応し、内容に基づく質問や要点抽出が可能。
  • Canva: プレゼンテーションのアウトラインを作成し、ブランド設定やデザインをリアルタイムで調整できる。
  • Figma: FigJam上でテキストや画像をフローチャートやガントチャートなどの図解に変換する。
  • Hex: データ分析用のチャートを作成し、パラメータを変更しながら傾向を探索できる。
  • Slack: 過去の会話を検索して文脈を把握し、メッセージの下書きを作成。書式を整えたプレビューを確認した上で投稿できる。

さらに、Salesforceとの連携(Agentforce 360など)も予定されており、企業データを横断的に活用した推論やアクションが可能になる。

この機能は、Anthropicが提唱したオープン標準規格「Model Context Protocol (MCP)」を基盤に、ダッシュボードやフォーム、可視化などのインタラクティブなUI を会話内に返す公式拡張「MCP Apps」で実現している。UIはサンドボックス化されたiframe上で描画され、JSON-RPCによる双方向通信を通じてモデルと連携する。これにより、Claude以外のMCP対応AI製品でも同様のインタラクティブな体験を提供できるという。