昨年のGeForce Dayと同じくeスポーツスクエア秋葉原で開催で超満員!
NVIDIAは2025年4月5日、eスポーツスクエア秋葉原にてNVIDIA Gamer Dayを開催しました。内容はGeForce RTX 50シリーズの概要紹介とゲストを交えてのデモセッション、最新RTX 50製品の展示でしたが、概要に関しては1月でのCES2025での説明回で詳しく述べられているので(関連記事)、今回は第一部のGeForceデモセッションと展示に焦点を当てて紹介します。
展示はGALLERIA、MSI、GigaByte、ASUS、Acerのゲーミングパソコンがずらり。デスクトップ製品もありましたが、今回の展示はノートパソコンがメインなのに加え、全部で11台のノートパソコン展示に対し発売済製品はわずか2つと未発売製品多数でした。発売済といっても店頭で見ることも難しいので、これだけ揃っていて、実際に触れるのは意義があったと思います。
デモはゲームとNVIDIA BROADCAST、そして10ビット4:2:2フォーマットの動画への正式対応が行われたため、マルチカム環境の編集も行われていました。4:2:2の10bitフォーマットはITU-R BT.601として標準化されており、色情報が圧縮されているものの、4:4:4に近い再現性を持っているので、このフォーマットに対応したのは再生時のPC負荷を下げるのに有用でしょう。
-
今回のイベントは未発売製品が特盛!入口から近い順に反時計回りに説明。一番近かったのがサードウェーブのGALLERIA。今回唯一デスクトップ2台です
-
その隣はMSI。デスクトップ機は自作作例
-
RTX 5090搭載ノートパソコンUL9C-R59-8Aはすでに発売開始しています……が、帰りにドスパラ秋葉原本店に行ったところ展示無しでした
-
ノートパソコンは2台。Titan 18 HX AI A2XWはRTX 5090搭載。撮影時は調整中でした
-
Vector 16 HX AI A2XWはRTX 5080搭載。NVIDIA BROADCASTのデモ中
-
高橋一則氏がゲームプレイ中でしたが、Over600 fps!!
-
GIGABYTEもノートパソコン2台で、デスクトップは自作作例
-
このゲームでも550fps越えですが、モニターは240 fps製品との事でした
-
MASTER 18はRTX 5080を搭載。マルチカム環境での編集の様子。4:2:2のハードウェアデコードに対応しているため、CPU負荷を下げることができます
-
MASTER 16はRTX 5090を搭載。LLMのチャットボット、NVIDIA ChatRTXを動かしていました
-
ASUSは3台ともノートパソコンです
-
ROG Strix SCAR 18 G835LXはRTX 5090を搭載。Blenderの画像にプロンプトを追加して生成AIで絵を作っていました
-
ROG Strix SCAR 16 G365LWはRTX 5080を搭載。マルチカム環境での編集の様子をデモしています
-
ROG Zephyrus G16 GU605CXはRTX 5090を搭載。こちらはゲームがインストールされていました。この製品は現在販売中です
-
Acerも三台ともノートパソコンでした
-
Predetor Helios 18 AIはRTX 5090を搭載。NVIDIA Broadcastのデモを行っています
-
Predator Helios 16 AIはRTX 5090を搭載ですが、なぜか二台デモ。こちらはゲームの紹介ムービーを流していました
-
2台目のPredator Helios 16 AIはゲームの試遊台となっています
-
一般入場開始後5分程度ですが、早くも来場者がかなり入っているので、セッション開始時には満員でしょう
災い転じて? バッテリ駆動でもDLSS4は十分な効果が!
GeForceデモセッションでは、ゲストに声優e-Sports部の黒木ほの香氏を迎えて行われました。MCはふり~だ氏、説明はテクニカルマーケティングマネージャー 澤井理紀氏。ここではDLSS 4の効果とNVIDIA BROADCASTの紹介、Blenderを使ったAIお絵かきの3つのデモが行われました。
-
今回は2部制でした。第1部2部ともに澤井理紀氏によるRTX 50シリーズの紹介があり、第1部は声優e-Sports部の黒木ほの香氏を迎えてのデモセッション、第2部はOEMメーカーのトークセッションがありました
-
デモセッションの登壇者。左からMCのふり~だ氏、ゲストの声優e-Sports部 黒木ほの香氏、テクニカルマーケティングマネージャー 澤井理紀氏
DLSS 4は最大で映像出力のうち16分の15、90%を超えるドットを推論性能だけで生成可能。なので、DLSS4対応ゲームタイトルならば、かなりの高フレームレートが期待できます。
-
DLSS4の概念図。表示サイズの1/4のドットのみを実際にレンダリングして、これを超解像度で2x2倍にすることで第1フレームを表示。第2~4フレームはAIによる画像を生成すること、ゲームプレイ時の実レンダリング面積を1/16に減らすことができます
デモでは特に効果が高いとされるCyberpunk 2077を使用。公式サイトでも劇的なフレームレートアップが出ているので期待してたのですが、OFF時45 fpsぐらいの値だったのに対し、DLSS 4を使うと70 fps程度……。澤井氏は「リハーサル時はもっと効果が出たのですが」と不満そうでしたが、時間の都合もあり次のデモへ。
-
デモの1つ目はCyberpunk 2077を使用してDLSS4の効果を見るというもの。DLSS 4を入れない状態で開始前は60 fps
-
ゲームが動くと38 fps程度まで落ち込みます
-
そこで設定をDLSS 4に変更してゲーム再開
-
フレームレートが低いためか、ボクシングで負けてしまいます
NVIDIA BROADCASTは仮想webカメラとして動作し、通常のwebカメラの画像を加工します。最近はzoomやTeamsでもおなじみの「グリーンバックなしの仮想スクリーン」やAI PCのデモでも使われる「アイコンタクト」だけでなく、多少ライトが甘くても顔を綺麗に加工する「キーライト」の紹介がありました。
-
NVIDIA Broadcast。ここではキーライト効果を使っています。左が処理前で右が処理後。会場の緑のライトの影響で顔色悪かったところ、ライトを当てたように顔色がよくなっています。「自宅配信があれば使いたい(黒木氏)」
-
こちらはアイコンタクト。(配信中のチャット確認等)よそ見をしていても配信画面はカメラ目線です
AIお絵かきはBlenderによる簡単なパースにテキストで追加ワードを入れる事で画像を生成。黒木氏の「春なので、桜の花を咲かせて」というお題に見事に応えていました。
-
生成AIを使ったお絵かき。左はBlenderのレンダリング結果で、これとプロンプトのテキストで右のように画像を生成します
-
左に木を追加した状態で実行したので、右側にも木が植わりました。黒木氏のリクエストは「春なのでサクラにしてほしい」
-
プロンプトに桜(Cherry Blossom)を追加したところ桜満開となりました
2つのデモの間にDLSS 4の不調の原因がわかりました。なんとデモ機のACアダプタが外れていて、バッテリ最適化モードで省エネ動作していたのが原因だったとのこと。つまり、DLSS 4はバッテリ駆動でもそれなりに効果があるという結果で、AC駆動させると250 fps程度と爆速になっていました。
台本にはなかったであろうアクシデントでしたが、逆にDLSS 4の効果を感じさせる内容になっていたのが興味深かったです。