絶版マンガや出版社から許諾を得た電子コミックなどが無料で読める「マンガ図書館Z」が、2024年11月26日12時をもって停止する。
サービス停止の理由は、「作家様への収益還元、及びサイト運営が困難であると判断し」たため。決済代行会社から「アダルトコンテンツの取り扱い」を理由に、10月末で契約解除の通達があったという。今後、作家と有料のプレミアム会員ユーザーへは別途メールで案内を送るという。
プレミアム会員登録処理は2024年10月末で停止。クレジットカードとドコモ払いを利用しているプレミアム会員は10月末日で自動解約となり、10月分となる最後の利用請求が11月の月初に行われる。ビットキャッシュ払いのプレミアム会員は先払いした月数分の利用が可能。PDF購入にともなう決済処理も、11月からクレジットカード、ドコモ払いは利用できなくなり、ビットキャッシュ支払いのみ対応する。
同サービスの前身である「Jコミ」は2010年に漫画家・赤松健氏が設立(赤松氏はすでに経営から離れている)。現在は参議院議員を務める赤松氏は、「マンガ図書館Z」の停止についてSNSサービス「X」(旧Twitter)で詳細に報告しており、これによるとサイト停止の直接的な要因は、決済代行会社がクレジットカードを含めた決済サービス全体の解約を通告したためという。
現在、「マンガ図書館Z」のサーバ代は有料のプレミアム会員費が主な出所となっているが、今回クレジットカードを含む、ビットキャッシュ以外の支払い方法全てが突然使えなくなり、すでに過ぎている付きの支払いも留保となったため、サーバ代も出ない状況に陥ったとのこと。
「マンガ図書館Zのサイト停止に関するお知らせ」についてhttps://t.co/UmjE71Wzyf
— 赤松 健 ⋈(参議院議員・全国比例) (@KenAkamatsu) November 5, 2024
私が14年前に立ち上げたJコミ、現在の「マンガ図書館Z」が、11月26日でサイトを停止する決断をいたしました。私は既に経営からは退いていますが、今回のお知らせの文章は私が代表して書いたものです。…
「マンガ図書館Z」を運営するJコミックテラスでは、今後は他社ストアに作品を提供する「卸事業」に注力することで、参加している作家への還元を図っていきたいとする。また「マンガ図書館Z」は完全に終了するわけではなく、関係各所と検討を重ねた上でサイト再始動の道を探っていくとした。