IFA 2024で今後のWindowsを支えるハードウェアが多数発表されたものの、ここでもCopilot+PC推しは続く。AMDのRyzen AI 300とIntelのIntel Core Ultra 200VプロセッサーはNPU機能を強化し、従来のx86/x64互換性を維持する。

各PCについては国内発表を踏まえて本誌でも紹介されるであろうから割愛するが、PC組み替え・購入計画はWindows 11 バージョン24H2の登場を待ってから計画しても十分だろう。

  • Intel Core Ultra 200Vシリーズプロセッサー

さて、今回の話題は二つ。最初はSystem configuration tools in WindowsでMicrosoftが言及したレジストリエディターへの文言だ。

同社は「レジストリエディターを使用時は注意が必要。レジストリへの不適切な変更は、システムの不安定性やアプリケーションエラー、さらにはWindowsの起動を妨げるなど、重大な問題を引き起こす可能性がある」との注意書きを加えている。長らくWindowsを使っている方なら、レジストリの重要性は重々理解し、同社の発言に違和感を覚えることはないだろう。

レジストリはWindowsおよびハードウェア&ソフトウェアの情報を格納し、処理の簡易化と高速化を実現している。昔はさらなる高速化を求めてレジストリエントリーを最適化するレジストリクリーナーツールが持てはやされたものの、公式サポートでも言及しているように推奨されていない。

長らく同種のツールを注視してきた筆者だが、近年は「回復」機能のおかげで使用する場面もなくなった。仮にWindows 11向けレジストリクリーナーツールを使用する場合は、レジストリ編集と同様に自己責任であることを留意してほしい。

もう一つはインテリジェントメディア検索機能である。Microsoftは現地時間2024年8月30日にCanaryチャネルへWindows 11 Insider Preview ビルド27695をリリースしているが、公式ブログに記載していない機能として、動画およびオーディオファイルを文字起こしし、Windowsインデックスに加えるという噂がある。

同社が明言していないため不明確な情報だが、ここでもローカルのCopilotを活用するようだ。ローカルPCにプライベートな動画やオーディオファイルを保存している方は便利かもしれないが、その前にWindowsの検索機能を見直してほしい。

直近だけ振り返るとWindows XPでファイル内容まで検索可能になり、Windows Vistaでインデックスを導入したものの、現在まで基礎ロジックは棚上げ。その後のMicrosoftは検索箇所の多様化に取り組んできた。

確かにWindows 11の検索メニューなどから、日常的に利用するファイル名が明確なものを呼び出すのは便利だが、曖昧検索でファイルを探すのは難しい。仮にインテリジェントメディア検索が有効になる場合、検索対象の範囲が広がるため、直感的な検索は難しくなるだろう。本機能がCopilot+PC限定になるのか不明だが、Canary/Devチャネルの更新動向は注目した方がよい。