米Intelは8月1日(現地時間)、2024年度第2四半期(2024年4〜6月)決算を発表した。PC関連の事業は堅調であったが、データセンター・AI部門の成長が鈍化。売上高・利益ともアナリストの予想平均を下回り、時間外取引で株価が同日終値から一時約25%下落した。事業改革の成果が期待通りに現れていないことから、規模縮小と再集中に向けて、15%以上の人員削減を含む包括的な支出削減を実施することを発表した。

4〜6月期のGAAPベースの売上高は128億3000万ドル(前年同期比1%減)で、16億ドルの損失を計上。非GAAPでは純利益1億ドル、1株利益0.02ドルだった。アナリストの予想(非GAAP)は、売上高129億4000万ドル、1株利益0.10ドル。

Intel Products

  • クライアントコンピューティング・グループ(CCG):売上高74億ドル(前年同期比9%増)
  • データセンター&AI(DCAI):売上高30億ドル(前年同期比3%減)
  • ネットワーク&Edge(NEX):売上高13億ドル(前年同期比1%減)

Intel Foundry

  • 売上高43億ドル(前年同期比4%増)

そのほか

  • Altera:売上高3億6100万ドル(前年同期比57%減)
  • Mobileye:売上高4億4400万ドル(前年同期比3%減)

Intelによると、2023年12月以降に出荷された同社のプラットフォームによるAI PCが1500万ユニットを超え、年末までに4000万ユニットを突破する見込みである。ただし、第2四半期については、AI PC製品の立ち上げ加速が粗利率に逆風となった。また、Intel Foundryが28億ドルの営業損失を計上。データセンター&AI部門の売上高が前年同期から減少し、アナリストの予想(31億4000万ドル)を下回るなど、現在強い需要がある分野における改革の成果がまだ現れていない。

2024年7〜9月期については、売上高125〜135億ドルというガイダンスを示した。今年4月に1〜3月期決算を発表した際、CEOのパット・ゲルシンガー氏は1〜3月期を底とし、今年後半に業績が加速する可能性を示唆していたが、下期について「以前予想していたより厳しい」と述べている。大規模な人員削減を含む支出削減計画では、全社的な構造改革と事業再編を実施し、レイヤーを減らして、長期的な戦略の実行に必要な継続的な財源と流動性を確保する。