米Microsoftが7月17日(現地時間)に公式ブログで公開した「New ways to get creative with Microsoft Designer, powered by AI」で、AIデザインツール「Microsoft Designer」のアップデートについて説明している。個人向けMicrosoftアカウントでの一般提供を開始し、モバイルアプリ(Android、iOS)を正式リリースした。また、「フォト」アプリなどMicrosoftアプリへの新たな統合を進めている。
Designerは、AIを活用して、画像やイラストの生成、デザインの作成・編集を支援する。ソーシャルメディアの投稿、招待状、デジタルはがき、グラフィックスなどを効率的に作成するのに役立つ。クラウドベースのツールであり、誰でも簡単かつ迅速に、そして楽しくデザインや画像作りに取り組める。Microsoftは、その特徴を活かして、Designerを多様な方法で利用できるようにし、さらにMicrosoft Copilotの生成AI機能として様々な製品に統合している。
例えば、WordやPowerPointのワークフローでDesignerを利用することができる。PowerPointでCopilotボタンをクリックしてスライドに入れたい画像を記述したり、Wordで文書のバナーを作成するように頼める。
「フォト」アプリへの導入は、4月からWindows 11 Insidersプログラムを通じて一部の国でプレビュー提供が行われていたもので、17日から全てのInsiderチャンネルへの展開が始まった。「フォト」内で、オブジェクトの消去、背景の削除、自動トリミング、調整、フィルターの適用、マークアップ、テキストの追加などの編集が可能となる。将来的には、同様の機能をMicrosoft Edgeにも導入するという。
モバイルアプリの登場により、スマートフォンだけを持って外出した時でも、Designerのアプリを使って画像やデザインを作成したり、画像編集に取り組める。
プレビュープログラムのフィードバックに基づいて、「ホーム」ページが再設計された。新しいプロンプト・テンプレート、Designerによるカスタムステッカー作成、アップロードした画像とスタイルセットを組み合わせて新しい画像をクリエイトする「スタイルイメージ」、カスタム画像フレームなど、新しいコンテンツ作成方法が追加されている。
ユーザーはブースト(Boost)を利用することで、Designerで画像生成や編集のより高速なAI処理を利用できる。無料のMicrosoft Copilotには15ブースト/日が付与され、Copilot Proでは100ブースト/日を使用できる。