韓国Samsung Electronicsは7月9日(現地時間)、2nm製造プロセスと2.5Dパッケージング技術を活用したソリューションをPreferred Networksに提供すると明らかにした。Samsung Electronicsと日本企業の協業は、大型ヘテロジニアス・インテグレーテッド・パッケージ技術において初めてだという。
Preferred NetworksがSamsung Electronicsのソリューションを活用してAIチップの製造を行うという内容。Samsung Electronicsはターンキーソリューション(すぐに使えるという意味)として、2nm GAAプロセスと2.5D Advanced Package I-Cube S技術を提供。1つのパッケージに複数のチップを搭載することで高速なインターコネクトを実現でき、パッケージのサイズを小さくできる。設計はシステム半導体開発を専門に扱うGAONCHIPSが担当するという。
発表に寄せて、Preferred Networksで半導体設計を指揮する牧野淳一郎氏は、「サムスン電子の2nm GAAプロセスでAIアクセラレーター技術をリードできることを嬉しく思います。このソリューションは、生成AI技術、特に大規模言語モデルから増え続けるコンピューティング需要を満たす、エネルギー効率の高い高性能コンピューティングハードウェアを構築するというPreferred Networksの継続的な取り組みを大きくサポートします」と言及。
Samsung Electronicsでコーポレートバイスプレジデント兼ファウンドリー事業開発チーム長を務めるTaejoong Song氏も発表に寄せて、「今回の受注は、サムスンの2nm GAAプロセス技術とアドバンスト・パッケージ技術が、次世代AIアクセラレータにとって理想的なソリューションであることを証明する極めて重要なものです」と述べている。