トヨタ自動車は東京ミッドタウン日比谷(東京都千代田区)にある「LEXUS MEETS...」を4月18日にリニューアルオープンする。フルモデルチェンジ後は「和スイーツ」を主力とするカフェラウンジになるそうだが、どんな雰囲気? 内覧会で一足早く体験してきた。
レクサスのカフェは和スイーツに注力?
「LEXUS MEETS...」は東京ミッドタウン日比谷の正面入り口から入ってすぐ左にある。広くてゆったりしたスペースをぜいたくに使ったカフェで、いつ見てもけっこうお客さんが入っている。勝手な想像だが、お客さんは必ずしもクルマ好きやレクサスファンばかりではなく、普通に居心地のいいカフェとして使っている人がたくさんいそうな雰囲気だ。
リニューアル後は「和スイーツと日本各地の魅力を楽しむカフェラウンジ」となる。「車が走り、見つめてきた『道』」がモチーフで、モリゾウこと豊田章男トヨタ会長の思いが詰まった空間に生まれ変わるという触れ込みだ。
シグネチャーメニューの「和スイーツ」でメインとなるのは、日本各地の幹線道路をフィーチャーした「日比谷 五街道団子」だ。5種類の餡で五街道を表現している。
店内にある棚には、日本各地の多様な風土や手しごとをテーマにしたアイテムがディスプレイしてある。よく見ると、このあたりは東海、このあたりは北陸といったように、エリアごとの展示となっているので確認してみていただきたい。
クルマ屋っぽさを押し出さない理由は?
写真を見てもおわかりいただける通り、「LEXUS MEETS...」は店舗の名前こそレクサスだが、店内のしつらえは「クルマ屋っぽさ」を前面に押し出していない。そもそもクルマそのものを展示していないし、クルマに関連するディスプレイや写真についても、何か説明プレートのようなものがあるわけではないので、よく見てみないとクルマに関する展示なのかどうかがわからないほどだ。
レクサスの担当者に話を聞くと、このあたりは「あえて」のようだ。間口を広くして多くの人に来店してもらうには、クルマについての解説で店内を埋め尽くしたり、ある種の説教臭さを感じさせてしまったりしてはよくない。レクサスやクルマについては「考える」のではなく「感じて」もらって、「少しでもアンテナが立てば」(担当者)それでOK、ということらしい。無意識にでもカフェでレクサス、トヨタに触れていれば、例えばCMなどでレクサス、トヨタを見た際に「ああ、あのカフェと関係があるクルマなんだな」と思ってもらえる。そのくらいで十分ということなのだろう。
だから入りやすいお店になっているわけだし、事実として、いつ見てもけっこう人が入っている様子なわけだから、レクサスの戦略は成功しているといってもいいのかもしれない。