米AMDは10月15日(現地時間)、正式リリース前のプレビュードライバ「AMD Software: Adrenalin Edition Technical Preview Driver for AMD Fluid Motion Frames Version 23.30.01.02」を公開した。完全な動作は保証されていないが、すでにダウンロードして適用可能。フィードバックを募っている。

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Radeon RX 7000と、加えてなんとRadeon RX 6000シリーズでも利用できるプレビュードライバ。目玉機能「AMD Fluid Motion Frames」をグローバル(ゲームタイトルに依存しないという意味)で有効化できるというこれまでにない特色を備えている。対象デバイスはRDNA 3ベースのRadeon RX 7000に加えて、なんと一世代前のRadeon RX 6000シリーズでも利用可能だ。

AMD Fluid Motion Framesは、同社がかつて「Fluid Motion」という名称で提供してきた動画再生支援技術をフィーチャーして命名されたゲーム向け機能。本来のレンダリングフレームに挟み込むように生成したフレームを追加することで、フレームレートを向上できる。専用コアを内蔵するNVIDIA GeForceシリーズとは異なり、この機能自体にもGPUパワーが必要なため、AMDは一例として1080pでは55fps、1,440pでは70fps前後を目安にネイティブ性能が必要だとしている。

今回のプレビュードライバでは、この「AMD Fluid Motion Frames」機能をなんとグローバルに有効化できるという点が最大の特徴。ゲーム側での対応を一切必要とせず、DirectX 11やDirectX 12ベースのゲームで利用できるという。仕組み自体は先行して正式公開されている「HYPR-RX」に内包されているものだ。

なお、当然ながら本来ゲームが想定する挙動とは異なる。競技向けゲームタイトルでは明確に禁止しているものもあるほか、ゲーム内の設定を迂回して動作するため、『Counter Strike 2』ではアンチチートに抵触する場合があると明言した例もある。有効化する際は、完全にオフラインのゲームタイトルであることを確認すべきだ。