ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン(BATジャパン)は4月26日、使い切りベイプ「Vuse Go(ビューズ・ゴー)」、オーラルたばこ「VELO(ベロ)」、加熱式たばこ「glo(グロー)」の「非燃焼式製品」について新戦略発表会を開催。

新戦略発表会に参加し、4月17日にAmazon.co.jpでテスト販売が始まった「Vuse Go」シリーズを実際に吸ってみました。

  • 4月17日にAmazon.co.jpでテスト販売が始まった「Vuse Go」シリーズ

  • オーラルたばこ「VELO」

使い切りベイプ「Vuse Go」とは?

まずはVuse Goシリーズのファーストインプレッションから。ベイプとは、リキッド(液体)を内蔵バッテリーで熱し、フレイバーが付いた蒸気を発生させるデバイス。BATジャパンはベイプブランド「Vuse」を、世界中の市場で展開しています。

そして今回、日本ユーザーからの意見を集めるためにテスト販売を実施。Vuseブランドの中で人気が高い「Vuse Go」シリーズから、ゼロニコチンタイプ4銘柄を4月17日にAmazon.co.jpで発売しました。

販売数量は約1万本。1品番1回につき1個の購入制限を設けているほか、ニコチンゼロのタイプですが、20歳以上の人を購入対象としています。

Vuse Goは、軽量・小型の使い切りベイプシリーズ。バッテリー内蔵型で開封後すぐに使用でき、1製品につき約500回の吸引(パフ)が行えます。テスト販売中の銘柄は、「クラシック・レギュラー」「ミント・アイス」「ブルーベリー・アイス」「スイカ・ベリー」の4種類。

価格は4銘柄とも980円。貧乏性な筆者はすぐにコスパを考えてしまいますが、たばこ1本を10パフと考えるとVuse Goは約50本分。2箱以上は確保されていると考えるとコスパが高いのではないでしょうか?

  • 本体サイズは高さ107.95×太さ15mm、重さは約27gと、バッテリーを内蔵していますがスリムで軽量です。使用可能回数は約500パフ、バッテリー容量は345mAh、リキッド容量は2mL

さっそく4種類全部吸ってみた!

  • さっそくトライ! 左から「ブルーベリー・アイス」「ミント・アイス」「スイカ・ベリー」「クラシック・レギュラー」です

テスト販売中の4銘柄を吸ってみました。吸い方は、スティック上下に付いているゴム製のキャップを外して、口にくわえて吸引するだけ。吸引するとリキッドが加熱され、一口目から蒸気が発生します。

  • 口にくわえる側のキャップ。くわえる部分はたばこ製品と異なり、平らになっています

  • 下側のキャップ

まず全銘柄共通する感想として、発生する蒸気の量がかなり多く、当然ニコチンやタールを感じることはないのに十分な“吸った感”を得られます。なお、内部で加熱していますが、手に持っていても外側は特に温かくはなりませんでした。

また、充電や電源のオンオフが必要ない点や、スティックを挿しこむタイプと違ってゴミが出ない点など、全体的に手間がかからないのも好印象でした。

  • ひと吸い目からこの蒸気量!

1点だけ気になったのは、口をつけるところがむき出しになっていること。使い捨てとはいえ、500パフほど使えるため、上着のポケットやカバンに入れる機会がありそうです。今後付属のキャップやケースが追加されるとより使いやすいと感じました。

肝心のフレーバーには大満足。4種類各10~20パフほどしましたが、それぞれ想像以上に濃く特徴的な味を楽しめました。

まず吸った「クラシック・レギュラー」は、クリーミーなキャラメルとバニラの風味。特にキャラメルを強く感じます。普段レギュラー系を吸っている人にとっては甘すぎるような気もしますが、自宅でコーヒーなどを飲みながら吸ってみるとちょうどよかったです。

  • レギュラー風味のタバコ味をイメージしていましたが、キャラメルとバニラ風味です

続いて吸った「ブルーベリー・アイス」と「スイカ・ベリー」は、どちらもジューシーなブルーベリー、スイカを感じるフルーティーな香り。それにほのかな冷涼感が組み合わさり、吸い始めは甘ったるいと感じていたのに、しばらく吸うとクセになるようなバランスの良さです。

  • ブルーベリー・アイス

  • スイカ・ベリー

最後に吸った「ミント・アイス」は、クールなペパーミント味。上記の3種類とは違って甘味はありません。普段メンソール系のタバコを吸っている筆者にとっては、鼻やのどに残る後味もさわやかで好印象でした。

  • ミント・アイスが気に入りました

BAT社長「健康リスクの回避にはタバコをやめるか始めないこと」

  • 2023年4月にBATジャパン新社長へ新就任したエマ・ディーン氏

続いて、上記のVuseなど非燃焼式製品の今後の戦略について。BATジャパン社長のエマ・ディーン氏は、健康リスク低減の可能性を秘めた「非燃焼式製品」の選択肢を増やす「マルチカテゴリー戦略」により紙巻きたばこからの移行を促進し、「たばこハームリダクション」を推進すると発表しました。

エマ・ディーン氏は、たばこの健康へもたらすリスクを回避する唯一の方法は「タバコをやめるか、始めないこと」としたうえで、喫煙関連疾患の主な原因は、ニコチンではなく、たばこの燃焼によって発生する有害性物質であるということや、BATグループの非燃焼製品は、紙巻たばこに比べて有害性物質が大幅にカットされていることは科学的なエビデンスに基づいて判明していると強調。

「ベイプ製品であるVuseをテスト販売で日本市場に投入したことにより、BATグループが持つ非燃焼式製品の全カテゴリーがそろいました。今後もBATジャパンでは革新的で消費者のニーズを満たすマルチカテゴリー製品を日本で展開し、非燃焼式製品への移行を加速させていきます」(エマ・ディーン氏)

  • 左から、VELO、Vuse Go、glo hyper X2

  • 2022年には、売り上げ全体における非燃焼製品の売り上げが紙巻きたばこを初めて上回りました

  • gloシリーズも順調にシェアを伸ばしているといいます

VELOが東京都内のファミリーマートに登場

なお、歯茎と頬の間に挟んで、刺激・味・香りを楽しむ純白パウチのオーラルたばこ「VELO(ベロ)」に関して、販路を拡大すると発表がありました。

VELOは、これまで「glo&VELO オフィシャルオンラインショップ」や全国のたばこ販売店、福岡市内のファミリーマートとAEON九州の一部店舗を合わせた約1,300店舗にて販売していました。5月29日からは新しく、東京都内のファミリーマート約2,300店舗でも取り扱いを開始します。

これは販売流入元の約26%が東京都であることや、東京都のユーザーから好評なことが理由とのこと。東京都内のファミリーマートでは4銘柄を取り扱い、価格は15個入りで300円です(ECサイトでは計8銘柄をラインナップ)。

  • ファミリーマートで取り扱い始める4銘柄

  • VELO

エマ・ディーン氏が述べていたように、2022年末に累計販売数100万台を突破した「glo hyper X2」をはじめとしたgloシリーズ、日本でもテスト販売が始まったVuse製品、東京都内のファミリーマートなど販路を拡大しているVELOと、BATジャパンの非燃焼式製品全カテゴリーがそろいました。今後の展開に注目です。