カシオ計算機は10月6日、操作面を3度傾斜させて右手使用時の打ちやすさを追究した電卓「人間工学電卓」を2機種発表した。発売日は10月21日。

価格はオープン。ラインナップと推定市場価格は、小さめのジャストタイプ「JE-12D」が10,450円前後、大きめのデスクタイプ「DE-12D」が11,100円前後。カラーは「JE-12D」がホワイトとブラック、「DE-12D」がホワイトのみ。

  • 「DE-12D」の操作面。左から右にかけて3度傾いている

人間工学電卓は、「右手3～5本指を使うときに打ちやすい電卓」をコンセプトに開発し、人間工学に基づいて筐体やキーを見直し、右手へのフィット感や打ちやすさを追求した電卓。

  • 左から「JE-12D」のホワイト、ブラック、「DE-12D」のホワイト

カシオ計算機が行った電卓の使用状況やニーズに関する調査結果から、「右手3～5本指での使用」という条件に着目。国立研究開発法人 産業技術総合研究所と共同研究を行い、手指の動きや姿勢、キーの押し込み方向などを分析した。

その結果、「電卓を操作する際には手が外側に傾く」特性に着目し、操作面には横方向の傾斜を設けた。打ちやすさのほか電卓として違和感の有無も考慮し、9度までの傾きを検証した結果、3度で商品化を決定した。

  • 産業技術総合研究所と共同研究を行い、電卓操作時の手や指の状態・動きを分析した

また、「傾いた電卓を操作した際にもキーを押す方向は垂直のまま」という分析結果に基づき、キーには新構造の「人間工学階段キー」を採用。傾いた操作面でも常に垂直方向に打てるよう、キーを階段状に配置し、自然な手・腕の状態で打てるようにしている。

  • 操作面の傾斜と「人間工学階段キー」

「JE-12D」の主な仕様は、計算機能が四則計算、四則定数計算、税計算、マルチパーセント計算、概数計算、日数計算、時間計算、切り捨て・四捨五入、アドモード計算、総合計(GT)、平方根。計算桁数は12桁。浮動小数点方式は、位優先または指定（切捨て／四捨五入／小数第2位）。

電源はCR2025×1個で、1日1時間使用して約7年使える。本体サイズはW111×D177.5×H24.4mm、重さは約210g（電池込み）。

「DE-12D」の主な仕様は、計算機能が四則計算、四則定数計算、税計算、マルチパーセント計算、概数計算、日数計算、時間計算、切り捨て・四捨五入、切り上げ、アドモード計算、総合計(GT)、平方根。計算桁数は12桁。浮動小数点方式は、位優先または指定（切捨て／四捨五入／小数第2位）。

電源はCR2025×1個で、1日1時間使用して約7年使える。本体サイズはW140×D188×H35mm、重さは約295g（電池込み）。