HPCについて開催中の国際会議「ISC2022」にあわせて、スーパーコンピューターの性能ランキング「TOP500」の最新版(第59回)が発表された。これによると、理化学研究所計算科学研究センターが運用する「富岳」が首位から陥落し、米オークリッジ国立研究所内の新スーパーコンピューター「Frontier」が1位に輝いた。

  • 「Frontier」 Credit:TOP500

Frontierは米オークリッジ国立研究所内に設置され、同施設とアメリカ合衆国エネルギー省などが所轄するスーパーコンピューター。第3世代AMD EPYCとAMD Instinct MI250Xを組み合わせて1,102.00 PFlop/s(約1.1Exaflops)の性能を実現し、初のエクサスケールスーパーコンピューターとなった点がポイント。富岳も一部指標でのピーク性能ではエクサスケールと表現されていたが、HPLベンチマークで実証したのはFrontierが初めてとなる。

  • オリンピック用のスイミングプールを30分で満たせるような350馬力ポンプを4台用い、1分で6000ガロンもの水が冷却で循環する Credit: Laddy Fields/ORNL, U.S. Sept. of Energy