シャープは、薄型テレビ「AQUOS」の2022年モデルを6月11日から順次発売する。4K有機EL「AQUOS OLED」2シリーズ7機種と、4K液晶「AQUOS」3シリーズ12機種を用意し、価格はすべてオープンプライス。店頭予想価格は、有機ELの42V型が25万3,000円前後、液晶の43V型が13万7,000円前後など。
新開発のAIプロセッサーを採用した画像処理エンジン「Medalist S3」を全機種に搭載。新たな映像モード「AIオート」を備えており、100万以上の映像を学習したAIが、人の顔や空などを高精度で検知。検知結果と、映画やドラマ、スポーツといった番組のジャンルに合わせて映像を自動調整する。これにより、コンテンツに適した色彩・明暗・精細感で、臨場感あふれる映像が楽しめるという。
Medalist S3では、映像信号に含まれる被写体の動きや輪郭、質感などをリアルタイムで解析し、被写体が本来持っている精細感やコントラスト、色合いの情報を復元する「オブジェクト プロファイリング」を採用。また、回線状況により解像度が変化するネット動画をクリアな映像で再現する「ネット動画クリア補正」機能を新搭載するなど、高画質化機能も充実させている。
AQUOSテレビ 2022年モデルの主な特徴と、店頭予想価格、発売日は後述する。
4K有機EL「AQUOS OLED」2シリーズ7機種
4K有機ELの最上位「ES1」ラインでは、最新の有機ELパネルと、発光による発熱を効率的に抑える放熱構造「クールダウンシールド」を新たに組み合わせた高輝度有機EL「S-Brightパネル」を搭載。これに、画素ごとの発光量を緻密に制御する新技術「Sparkling Drive EX」回路を組み合わせてパネルの持つコントラスト性能を最大限に引き出し、深みのあるダイナミックな映像表現を可能にする。被写体本来の輝きを再現する「輝き復元」処理技術も採用している。
ES1ラインは音質面では、立体音響のDolby Atmosに新対応。また、画面下部に加え、画面背面上部にツイーターとミッドレンジを搭載したハイトスピーカーを追加し、背面のサブウーファーと合わせて高域から低域までクリアでパワフルな音を鳴らす「ARSS+」(AROUND SPEAKER SYSTEM PLUS)音響システムを採用。ハイトスピーカーは前向きに20度傾けて音を斜め前方向に放出し、「映像と音声が一体となり、包み込まれるような臨場感を体験できる」という。
「EQ1/EQ2」ラインは、どちらも通常の有機ELパネルと、画面の明るさや暗さに応じてパネルの輝度性能を引き出す独自技術「Sparkling Drive」を搭載。EQ2ラインは音声操作には非対応となる。音質面では、スピーカーネットのないリフレクター構造で音声を前方に導く独自設計の「FRONT OPEN SOUND SYSTEM PLUS」を採用した。
■ES1ライン
- 65V型「4T-C65ES1」:55万円前後 / 6月18日
- 55V型「4T-C55ES1」:38万5,000円前後 / 6月18日
■EQ1ライン
- 77V型「4T-C77EQ1」:71万5,000円前後 / 6月18日
- 65V型「4T-C65EQ1」:47万3,000円前後 / 7月23日
- 55V型「4T-C55EQ1」:31万9,000円前後 / 7月23日
■EQ2ライン(音声操作非対応)
- 48V型「4T-C48EQ2」:26万4,000円前後 / 7月23日
- 42V型「4T-C42EQ2」:25万3,000円前後 / 6月25日
4K液晶「AQUOS」3シリーズ12機種
4K液晶の最上位「EU1」ラインでは、新開発の「アクティブLED駆動」を採用。mini LEDバックライトを搭載した「AQUOS XLED」の開発で培ったバックライト制御技術を応用したもので、直下型LEDバックライトの光量をエリアごとに細かく制御し、コントラスト性能を高めて「まばゆいばかりの輝きから締まった黒まで、明暗豊かな映像が楽しめる」とする。また、EU1ラインは立体音響のDolby Atmosに新対応。画面下部に加え、上部にもスピーカーを配置した「ARSS+」音響システムを採用している。
「EU1/EN1/EN2」ラインは、低反射の「N-Blackパネル」を採用し、照明などの映り込みを抑えながら、艶やかな黒を表現できるようにした。動きの速い映像の残像感を抑えてクリアに表示する倍速技術も備えている。「EL1」ラインは通常の低反射パネルで倍速技術には対応しない。また、スピーカー構成も各ラインで異なり、「EN1/EN2」ラインは独自の高音質設計「FRONT OPEN SOUND SYSTEM PLUS」を採用している。
■EU1ライン
- 65V型「4T-C65EU1」:33万円前後 / 6月11日
- 55V型「4T-C55EU1」:26万4,000円前後 / 6月11日
■EN1ライン
- 70V型「4T-C70EN1」:33万円前後 / 6月11日
- 65V型「4T-C65EN1」:28万6,000円前後 / 6月25日
- 60V型「4T-C60EN1」:25万3,000円前後 / 7月9日
- 55V型「4T-C55EN1」:20万9,000円前後 / 6月11日
■EN2ライン(音声操作非対応)
- 50V型「4T-C50EN2」:17万6,000円前後 / 7月9日
- 43V型「4T-C43EN2」:16万5,000円前後 / 7月9日
■EL1ライン
- 75V型「4T-C75EL1」:28万6,000円前後 / 6月25日
- 65V型「4T-C65EL1」:20万9,000円前後 / 6月25日
- 50V型「4T-C50EL1」:14万8,000円前後 / 7月16日
- 43V型「4T-C43EL1」:13万7,000円前後 / 7月16日
AQUOSテレビ 2022年モデル共通の主な特徴
パネル解像度は有機EL、液晶のいずれも4K/3,840×2,160ドット。BS4K/110度CS 4Kダブルチューナーと地上/BS/110度CSトリプルチューナーを搭載し、外付けUSBハードディスクをつなぐと、4K放送を見ながら別の4K放送と地デジ放送などの2番組同時録画が可能だ。HDR方式は、HDR10、HLG、Dolby Visionに対応する。
Google TVをシステムに採用。従来のAQUOSテレビで採用していたAndroid TVから、ユーザーインタフェース(UI)などを刷新。AQUOS向けのエンタメ・生活情報サポートアプリ「COCORO VISION」には引き続き対応し、「今日の脳トレ」などの新機能が加わった。
NetflixやAmazon Prime Video、U-NEXT、Hulu、ABEMA、Paravi、YouTube、Disney+といった映像配信サービスが利用でき、付属のリモコンにこれらのサービスを直接起動できるダイレクトボタンが備わっている。
さらに、ビデオ通話アプリ「Google Duo」に新たに対応し、別売の外付けUSBカメラを接続してビデオ通話が行えるようになった。また、新開発のミラー/カメラアプリ「リビングカメラ」では、天気予報を見ながらの身だしなみを確認でき、テレビの前に家族でそろって写真撮影を行うといった使い方もできる。
ハンズフリー音声操作に対応した機種では、Googleアシスタントの技術を活用し、リモコンに触れなくてもテレビに話しかけるだけで電源オン/オフや選局、コンテンツ検索、音量調整などの各種操作が行える。
HDMI入力はすべて4系統で、HDMI 3のみARC(オーディオリターンチャンネル)とeARCに対応。また、HDMI 3/4の2系統が4K/120Hzの映像入力とHDMI 2.1規格のVRR/ALLMに対応するなど、ゲーミング機能も強化している(EL1ラインの4機種はALLMのみ対応)コンポジット入力も搭載。音声出力は光デジタルとヘッドホン/アナログ端子(兼用)を各1系統装備する。Ethernet端子も搭載。USB端子は3系統。