ディーアンドエムホールディングスは、デノンのサウンドバーとしては初めてDolby Atmosイネーブルドスピーカーを内蔵した3.1.2chサウンドバー「DHT-S517」を1月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭価格は59,800円前後を見込む。カラーはブラック。
デノンのサウンドバーの中ではミドルクラスに位置付けられる製品で、一体型サウンドバー「DHT-S216」(2019年発売)と同様、「シンプルで使いやすく、クラスを超えた音質を備える高音質サウンドバー」として開発した。
同ブランドのHi-Fi製品やAVアンプの音作りを担当するサウンドマネージャー・山内慎一氏がサウンドチューニングを担当。エンクロージャー、ドライバー、アンプ回路など、音質に影響するあらゆる回路、パーツの設計までこだわり、デノンのHi-Fiオーディオの特徴である“ビビッド”、“スペーシャス”なサウンドを追求している。
合計7基のドライバーを搭載するサウンドバーと、ワイヤスサブウーファーによる3.1.2chシステムを構成。スピーカーとしての本質的な音の良さと、バーチャルサラウンド技術を駆使した立体的な空間再現能力を両立させたとする。
前面の左右に25mmツイーターと120mm×40mmの楕円形ミッドレンジドライバーを搭載。人の声の再現性を高めるためのセンタースピーカーとして、アルミ振動板を採用した広帯域フルレンジドライバーを採用し、スムーズな高域特性を実現する。
さらに、Dolby Atmosイネーブルドスピーカーも左右に搭載。斜め上に向けて取り付けた2基のドライバーのサウンドを天井に反射させることにより、「DSP処理によるバーチャルサラウンドでは体験できない、リアルな3Dサウンドを届ける」としている。
各ドライバーを支えるエンクロージャーは、FEM(有限要素法)による強度解析を用いて設計。不要な振動を抑えることで、明瞭で透明感の高いサウンドを実現する。サウンドバー部は幅1,050mmで、49~55V型のテレビに最適な大きさとしている。高さも60mmに抑えたスリムデザインで、画面やリモコン受光部をさえぎらないようにした。壁掛け設置にも対応する。
付属のサブウーファーは150mmの大口径ドライバーを搭載し、幅172mm、奥行290mmとA4用紙よりも小さなスペースに設置可能。サウンドバーとの接続はワイヤレスで置き場所を選ばず、縦横どちら向きにも置ける。
サウンドモードは、コンテンツに合わせて選べる「Movieモード」と「Musicモード」、デノン独自の「Pureモード」を搭載。Pureモードでは、バーチャルサラウンドやアップミックスなどの処理を停止し、入力信号に脚色を加えることなく再生する。Pureモードは40回以上に及ぶリスニングテストを繰り返し、「音源の魅力をストレートに引き出す理想的な音質」を追求したという。
他にも、夜間の視聴に最適な「Nightモード」を搭載。また、映画やドラマのセリフ、ニュース、ナレーションなど、人の声の周波数帯域だけを強調して聴き取りやすくする「ダイアログエンハンサー」を備え、効果の強さを3段階で調整できる。
HDMI入出力を各1系統備え、4K/60Hz映像やHDR信号(HDR10、HDR10+、Dolby Vision、HLG、DynamicHDR)のパススルーに対応。ARC、eARC、CECもサポートする。他にも、光デジタル音声入力、3.5mmステレオミニのAUX入力、Bluetooth機能も備え、スマートフォンやタブレットなどの音楽をワイヤレス再生できる。対応コーデックはSBC。
消費電力はサウンドバーが40W(待機時1.7W)、サブウーファーが40W(同0.3W)。本体サイズと重さは、サウンドバーが1,050×95×60mm(幅×奥行×高さ)/2.5kg、サブウーファーが172×290×370mm(同)/4.3kg。リモコンや電源ケーブル×2本、HDMIケーブル、光デジタルケーブル、壁掛け用スペーサーなどが付属する。